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2007年03月28日
丸亀市の廃棄物処理基本計画に意見(パブリックコメント)
丸亀市の廃棄物処理基本計画に次の意見を出しました。基本計画の内容は丸亀市のホームページで見てください。
☆丸亀市一般廃棄物処理基本計画諸(案)についてのパブリックコメント
刎田 鉱造
「5,ごみ処理基本計画」のうち「(7)排出抑制・再資源化計画」および「(8)ごみの分別計画」の部分を中心に意見を述べます。
この2項目は「(6)目標値の設定」に基づいての計画と考えます。そのことには異論はございません。設定されたこれら目標を追求する上で「(7)排出抑制・再資源化計画」として①市、②住民、③事業者のそれぞれ責任を持ってとり組む方策が具体的に示されています。そしてこの項目の前文部分で「発生・排出段階での対応が重要である」と述べられています。にもかかわらず具体策になると「発生抑制」が市および住民の方策では抜け落ちているます。このことは大きな問題点と考えます。
市は行政という市内の最大の事業所なのですから「拡大生産者責任」を自らに課し、仕事を進める中で「発生抑制に努めなくてはいけない」と考えます。そのことを「①市による方策」の冒頭に明記すべきです。そうして初めて事業者に求める「拡大生産者責任」が生きてきます。
住民も「発生抑制」に役割を果たさなくていけない旨を「②住民における方策」に明記する必要があります。「ごみになるものは買わない」「買い物にはマイバッグを持参する」など具体的な行動をあげてアピールする必要があります。
「(8)ごみの分別計画」について述べます。
廃棄物処理基本計画は将来の地球環境を守るための丸亀市としての行動計画という性格を持っていると考えています。その点からするとこの項目は余りにも消極的です。「分別の増加に関しては原則的にその他プラスチック類のみを対象とする」とか「サーマルリサイクルも視野にいれる」と書いてあります。前後の文章も大変わかりにくい。わかりやすく言えば「プラスチック類の分別は現在以上やらない」「集めた分は燃やせばいい」ということでしょうか。この文章では現状から後退しかねない危惧を覚えます。
そこで(8)項は削除して次の文章を入れるように提案します。
「容器包装リサイクル法による再資源化の取り組みは現状を確保しながら、その他プラスチック分別を可能な地域から徐々に広げていく。その他プラスチック類を再資源化することで有料ごみを減らして住民負担を下げることが可能である。ただ現行法では自治体負担が大きいので拡大生産者責任を求める住民運動と協力して法改正も視野に入れてすすめることが大事である」。
2007年03月27日
3月議会、高田重明議員の反対討論
日本共産党を代表して、反対討論を行います。反対する議案は
議案第16号 平成19年度丸亀市一般会計予算
議案第20号 平成19年度丸亀市公共下水道特別会計予算
議案第24号 平成19年度丸亀市農業集落排水特別会計予算
議案第33号 丸亀市市民福祉医療費助成条例の一部改正について
議案第34号 丸亀市市民福祉年金条例の一部改正について
以上5議案です。
私たち日本共産党は今議会、19年度の予算編成にあたり、昨年に引き続く定率減税の全廃などによる増税、また社会保障制度の後退で、市民の生活が苦しくなる中で、限られた本市の予算を、不要不急の建設事業に何千万円、億の単位で使うのでなく、市民生活を支える経済的援助の施策を進めるために使うべきという立場で議論をしてきました。
今議会提案されている予算の中には、子どもたちの安全を守る学校耐震補強事業、綾歌・飯山地区で心配されている消火栓整備への着手、増税が保育料値上げにつながらないよう、厚生労働省の是正通知に従い所得基準額の変更を速やかに行うなど、市民の要望にこたえた評価すべき点も種々含まれています。
しかし全体としてみたとき、19年度予算は行財政改革のもと、経費削減・職員削減を最優先した予算組みであり、その結果、市民生活を支えるどころか、市民の負担がさらに増え、市民サービスが遠のきまた、自治体として禁じ手とも言える、福祉予算まで削る結果となっています。
まず、反対の第1の理由は障害者福祉制度の後退、下水道料金等の値上げによる負担増加、有線放送廃止、コミュニティーバス予算の減額によるサービスの低下の問題です。
今、格差社会が大きく問題になる中で、本市でもその傾向は顕著に現れています。たとえば、経済的な理由により、小・中学校への就学が困難な児童生徒に対して、学用品費、給食費を支給する就学援助費は、18年度、前年度と比べ15%増加しました。19年度予算ではさらに増加を見込んだ予算となっています。
生活保護費も年々増え、生活扶助費で見れば、予算ベースで19年度予算は前年度比23%増となっています。経済的に困窮している世帯が増えてきていることは明らかです。こうした中で市民の暮らしに最もみじかな政治である丸亀市政がすべきことは、必要な経済的支援を行い、市民の生活を支えることであり、市民に新たな負担を押し付けることなどはすべきではありません。
H19年度予算において、本市が独自セ策として行ってきた、障害者年金の支給対象を狭めたり、支給額を減額をする。又、障害者医療費助成制度に所得制限を設けて受けられない人が出る、これらの障害者福祉制度の後退はとても認められるものではありません。障害を持つ子供さんの保護者から、今の制度を廃止や縮小はしないでほしいと陳情が出されていたことは、対象となる方々の不安の大きさを物語っています。
この、障害者福祉制度の縮小問題では会議、委員会審議の中でも、廃止や削減の対象は一定所得のある人である、又生活に影響の少ないものである。と理事者は答弁されましたが、たとえば今回医療助成の対象から漏れる方は200名、年金が減らされたり、受けられなくなる人は230名にもなります。いま、これだけ税金、介護保険料などがあがり、自立支援法の元、負担が増える中で、これら数百名の方がみんな経済的に困っていないなどとは到底考えられません。
また、障害を持つ子どもさんが、保護者がなくなった後年金を受け取る扶養共済制度の掛け金に対して、丸亀市が行う助成を、新規分からは廃止するとされています。現在、この制度を利用している方は、「自分達が年老いてなくなった後、残る子どもがどうやって生きていくかが、何よりも心配である。この扶養共済制度があることは少しでも救いになるし、丸亀市が掛け金へ助成してくれることは大変助かっているのに、なぜ、新規の助成をやめるのか、親の願いに丸亀市は背を向けるのか」と、納得できない思いを語っていました。
又、19年度から実施される下水道料金の値上げ、浄化槽清掃の許可業者製への移行に伴い予測される値上げも、市民生活の新たな負担増かとなるものです。
負担増かとともに市民サービスの面でも、市民の足であるコミュニティーバスの運行委託料が300万減額されていることは問題です。利用率の低い路線で求められていることは、効率的な路線やダイヤに改善し、利用しやすい状態に持っていくことであり、予算総額を減らしてしまっては、ただの縮小にしかならず、市民の利便性の向上は望めないと考えます。
また、存続を望む声や合併協議にそむき、廃止を決めた綾歌・飯山地区の有線放送は、施設の撤去に1億400万円予算計上されています。まだ使える施設は撤去するのではなく、防災無線が完備するまでの施設として活用する方法も十分考えられます。市民サービスを削り、使える施設まで含めて撤去するのに1億以上の税金が使われるというのは理不尽です。
さて、こういった福祉の切捨てや、負担増か、市民サービスの後退は、現在の行革が進行する中、経費削減のために仕方がないということを言われますが、私たちは、その財源は、不要不急の建設事業を辞めることで十分出てくると考えます。
第2の反対の理由は、市民の福祉やサービスを切り捨てる一方で、急がなくてもよいと考えられる建設事業に、億の単位で予算がつけられていることです。私どもは、3つの事業について凍結することを今議会を通じて求めてきました。
1つは、1億5000万円の多額のお金を投じる、総合運動公園整備事業であります。19年度から整備されようとしている多目的広場には、緊急性がないのであります。なぜならば、本市全体を見ますと、飯山総合運動公園にも、この計画より少し広い多目的広場がすでに整備され、活用されています。市民の利便性を考えて、丸亀市総合運動公園に新たな多目的広場を作るのならば、財政状況が好転してからでよいのであります。
2つ目は、旧JA跡地周辺を4400万円かけて、園路等を整備し、公園として市民ひろばを整備する計画です。
この整備は、暫定的な整備と説明がされております。暫定的なものに4400万円もの多額のお金をかけてまで、急いで整備する必要はありません。公園としての最終的な整備計画が決まり、財政的にも可能となったときに、整備を始めればよいのです。今は現状の利活用でよいではありませんか。
3つ目は、土器川生物公園ゲートプラザの整備であります。19年度駐車場や用へ機の整備に1410万円をかけるものです。
しかし、この生物公園ゲートプラザの整備は、19年度だけにとどまらず、この整備が終われば、トイレや休憩所の建設など来年度以降も継続していく計画であり、今は凍結こそ必要です。
これら3つの事業の19年度の事業総額は、2億810万円です。その一方で、先に述べた削減される市単独事業の障害者福祉の予算は3000万円です。
今、緊急性を感じられない、これら事業を凍結すれば、福祉制度をきり縮めるようなことはしなくてもすみます。
これでは、本市に無いのはお金ではなく福祉の心、といわざるをえないのではないでしょうか。
また、同和対策事業の見直し・廃止も行い、予算を削減すべきであります。
特別法終了後も行われている、一運動団体への活動補助金794万円や、市単独事業の、教育・職業相談員設置事業に723万円などは、税金の使い方として広い市民の理解は得られないと考えます。
さて第3に「集中改革プラン」を元に最優先される行財政改革のありかたに反対をするものです。
本市の総合計画におけるテーマが市民との協創であると言うならば、この行財政改革のあり方も、市民とそのあり方を合意しながら進めていく、又、市民が行財政の効率化によるメリットも実感しながら進められるものでなければなりません。しかし、19年度予算における行革の影響は、国から示されたとおりの、人件費抑制、使用料・手数料の見直し、補助金の削減、民間委託などをとにかく断行するというもので、市民が将来に希望の持てるようなものではないと考えます。
まず、職員削減では、あらゆる分野でその影響が出ていますが、とくに19年度では、ほかでは職員を減らせない部署があるから、ここから減らすといわれた、市民総合センターにおいて、19年度予算の減額に顕著に現れています。合併協議の合意事項とは、あきらかにかけ離れたこの縮小は、地域住民の身近な市民サービスと市政への信頼を失わせる結果となっています。
また、新学校給食センター新築移転整備事業費は2つの学校給食センターを統合して6500食もの大規模な新学校給食センターを作る計画をもとにしているものです。これに加え、その調理業務を民間委託することを前提に検討が進められようとしている問題は、子どもたちの健康と命を預かる学校給食のあり方を、経費削減を第一の目的として検討するもので、出発点がまったく誤まっています。学校給食はこんだてを立てるところから、食材の調達、調理、子ども達の口に入る場面まで、切ることのできないひとつの流れとして、生きた教材いわゆる食育なのです。いま子ども達の健やかな成長のために最善のものが求められる教育の分野に、合理化・経費削減は相容れません。
また、現在、偽装請負の是正へと社会が大きく動き出し、直接雇用へのきりかえが厚生労働省からの通達として出される時期に、同じ偽装請負である、調理業務の民間委託が本市の給食センターにあることは問題です。早期に調理員を直接雇用に切り替えるなど見直しが求められると考えます。
さて、行革の中で指定管理者制度は市民サービスの向上よりも、団体への委託料の削減、と言う側面を19年度予算でますます明らかにしてきています。
本来指定管理者制度は、施設管理先として優れたノウハウを持つさまざまな団体を競争させ、より住民サービスに優れ、かつ経費削減につなげるという趣旨のものですが、この制度自体、儲けになる公の施設を持つ都会を前提にしたものであり、地方都市ではもっぱらこれまで管理を委託していた団体への委託料カットの手段として使われています。
本市においても、19年度、生涯学習センターへの指定管理委託料を始め、団体の経営改善と言う名目とともに、経営努力をすれば、次年度その分委託料を減らされるという流になっています。本来なら、経営努力で浮いたお金は、新たな市民サービスのために振り向けられるべきです。指定管理者制度が導入されていても、公の施設の設置目的は、福祉の増進のため、であることはいささかも代わりがなく、そこに自治体は責任を持たなければなりません。建物の管理だけ安く上がればいいという姿勢が見える、本市の指定管理者制度の使い方は、本来の公の施設のあり方を忘れているといわざるをえません。
第4の反対理由に、19年度予算化されている国民保護法関連事業があります。
国は地方自治体に、国民保護計画の策定を押し付けております。それに従い、本誌も計画策定に向け、国民保護協議会を3回開催し、この2月に行われた協議会で、計画案を答申する運びとなっています。
しかし、その内容は日本が他国から武力攻撃等を受けた「日本有事」に備え、市民を保護するための計画としながら、実質は戦争への思想を日常、不断に普及していくことを目的としたものです。
しかも、アメリカが起こした戦争に、市民や電力、通信、運輸、病院等々の民間機関を強制的に動員するための仕組みを作ることでもあります。
日本国民は、戦後二度と戦争をする国にはしないという誓いと共に、戦争放棄と軍備禁止という徹底した決意を、日本国憲法によって国の内外に示したのであります。
それによって、憲法9条に守られ、侵略する国ではなくなり、外国の人を戦争で殺害することもなくなりました。
恒久平和主義・不戦の確固たる姿勢を、市民の日常の意識から変え、戦争のできる体制を整えていく、国民保護計画を本市で作り、具体化することは絶対にすべきではありません。
以上、冒頭述べました5議案への反対理由を大きく4つの点から述べましたが、現在、本市がおかれている状況は、地方分権とは名ばかりで、国の地方自治体への歳出は最大限削減され、しかもさまざまな仕組みは国の裁量で決められているものが多く、市民との板ばさみで職員の皆さんをはじめ、大変であると考えます。
しかし、こんな時代だからこそ、自治体として、福祉の増進が目的であるという、本来の役割を発揮すべきであり、その魂を投げ捨てるべきでないということを、申し上げ日本共産党市議団を代表しての反対討論といたします。
2007年03月19日
JCJ香川支部2月例会の報告
選択肢たり得るか さらに検証を
「病気腎移植」テーマに論議~香川支部
JCJ香川支部の2月例会は、28日高松市内で開かれ、四国・宇和島で明るみに出た病気腎移植の問題をとりあげ、取材記者の現地報告をもとに論議した。
愛媛県で去年10月に摘発された臓器売買事件がきっかけで明るみに出た今回の病気腎移植の問題は、当初の「事件」から、移植医療のあり方そのものを問う問題として波紋を呼び、マスコミ各社も様々な視点からこの問題を取り上げている。舞台となった四国では、地元愛媛新聞、四国新聞などが意欲的にこの問題に取り組み、四国新聞は年明けから連載企画「地方発・揺れる医療」をスタートさせた。
例会には、この企画の取材に当たった四国新聞の取材班、事件後現地に入った共同通信高松支局記者、愛媛新聞高松支局の担当者を招き、今回の病気腎移植の実態や問題点などについて報告を聞いた。四国新聞の企画をめぐっては、取材班が「中心となった万波医師らの瀬戸内グループとこれに批判的な学会の動きにとらわれず、白紙の状態で臨んだ。腎移植の選択肢を広げる可能性を探った」と企画のスタンスや主旨を説明したが、会員からは「深刻な臓器提供者不足の中で、わらにもすがる思いの患者とそれに応えようとする医師の側の実情や問題を、手厚くフォローした力作」など積極的な取り組みを評価する声が多かった。
また現地派遣で万波医師の取材を担当した共同通信記者は「医師らと学会側の主張を多角的かつ的確に伝えたか、現場で見聞きし感じたことを記事に反映できたかなど反省点もある」と報告、独自の視点や多様な対応をした産経・毎日の例をあげ、こうした取り組みがマスコミの健全なあり方だと指摘した。
さらに地元愛媛新聞高松支局の担当者は自社の取り上げ方に注文をつけるなど、久しぶりに第一線の記者の報告で会は盛り上がりを見せた。
例会では最後に「万波医師らが突きつけた問題を閉ざすことなく、医学的にも倫理的にも許される行為かどうか、新しい選択肢となり得るか、きちんと検証していく必要がある」という意見が全体をまとめた形で、今後の移植関係学会や医師側の動きと併せてマスコミ各社の対応にも注目していきたい。
(香川支部 高木 明 記)
2007年03月18日
太鼓台・民主香川3月18日号から
国道11号線バイパス、高松・峰山口の交差点に場外馬券売り場がある。競馬開催日には交通渋滞が起こる。そこから国道32号線に入って西へ20分余り走ると左手に「ボート反対」「舟券売り場絶対反対」の大きな手作り看板が見えてくる。旧綾歌町役場のすぐ東側である▼役場敷地内に丸亀競艇の場外売り場をつくるという。びっくりした保育園保護者が亀市内のポートピア・場外券売り場を調べにいったら、客とサラ金業者らしい男がつかみ合い寸前のののしりあいをしていた。「これはいかん」と綾歌町内の中学校、3つの小学校・保育園のPTA,保護者会に地元自治会、コミュニティーが反対協議会をつくって運動を始めている▼この話、理不尽な丸亀市のやり方が背景にある。2年前綾歌、飯山との合併協議の約束は市民総合センター(旧役場)には3つの課をおき市民の相談にも乗る。機能充実させるとうたっていた。暮れの12月議会で一つの課に切り縮め職員数も大きく減らす。水道分室は廃止、保健福祉センター職員も引き上げることに。そうしておいて通学路であり図書館もある場所にギャンブル場をつくる▼いったい子どものことをどう考えているのか。「これでは合併詐欺だ」と住民。自治体はお金のために何をしてもいい訳ではない。その審判を目の前の一斉地方選挙でしめそう。
中谷まゆみ議員の総括質問
総括質疑を行います。まずはじめに
コミュニティーバス等による市民の交通権の保障について お尋ねします
市長は施政方針の中で、中心市街地の将来像を「歩いて暮らせる歴史と文化の香るまち」と掲げています。かたや歩いては買い物にも病院にも、文化施設にもいけない郊外に住む市民は、高齢のご夫婦二人、一人暮らしになり、車の運転ができないから、もうここでは暮らせないと、長年住んだ家を離れざるを得ないケースが増えています。慣れ親しんだ町で生涯安心して暮らしたい。そう願う市民の生活を支えるために、車を使わなくても、日常生活が送れるように移動手段の確保をしていくことは安心安全のまちづくりの重要なポイントです。
19年度、コミュニティバスの見直しが行われるようになっていますが、この見直しを機会に、ただバスをどうするかだけでなく、市民の交通権を保障するという視点から、福祉、介護など各分野で行われている移動困難者への施策も含め、総合的な検討を各課横の連携もとりながら行っていただきたいと思います。
そこで以下5点についてお尋ねします。
まず1点目はH19年度のコミュニティバスの予算についてです。
10月に路線やダイヤ変更をおこなう予定で、これから市民を含めた検討委員会を重ねるとお聞きしています。ところが19年度のコミュニティバス関連の予算を見ますと、すでに路線の縮小を見込んで300万減額されています。
路線を縮小する方向性を理事者が出してきているのは事実ですが、これから市民の皆さんに検討をしていただくという段階で、すでに結論ありきで路線縮小を前提に当初予算を組むことは理解できません。検討委員会の皆さんに失礼です。市民的合意をどうお考えかお尋ねします。
2点目はコミュニティバスの利用促進策についてです
市民の皆さんはコミュニティーバスの現状をどう見ているでしょうか。
お客が乗っていないバスを走らすのは税金の無駄遣いと言う批判が多々あるのは事実です。
その声には真摯に向き合う必要があると思います。しかしそれは今乗っていない路線を廃止すれば解決するという問題ではありません。
四国運輸局が本市のコミュニティーバスについて行ったアンケートで、「効率よくするために見直しや統合をすべき」「利用者に不便をかけない範囲で縮小すべき」と回答した人をあわせると、利用者で50%非利用者で60%になります。しかし利用率の悪い路線は廃止すべきと答えた人の割合は、利用者5%、非利用者10%にとどまっています。この数字は、多くの人が、いまの利用状況のまま走らせるのは見直してほしい、かといって、移動困難者を守る対策も必要で、即廃止は困ると考えていることを物語っていると思います。
理事者は今年度見直しをしても乗車率の上がらない路線は廃止も検討するともいわれています。
見直しをすること自体は、市民の世論から言っても必要でしょう。しかし、縮小や廃止などと言う究極の選択を持ち出す前に、まず市がその利用促進を真剣に行う必要があります。私はこの間、機会を捉えては、あれこれ利用促進のための提案もさせていただきましたが、取り上げられたことはいまだかつてありません。そこで、お尋ねをしますが、19年度コミュニティーバスの現在の利用者を定着させる方策また、新たな利用者を彫り臆すために、どんな利用促進策を考えているのかお尋ねします。
又、利用促進の働きかけは、生活課だけで行うものではないと思います。総合会館でこんな文化行事があるから、コミュニティーバスでおいでとコミュニティーのいろんなサークルに生涯学習課から呼びかけるとか、ひまわりセンターで健康づくりのこんな講座があるから、コミュニティーバスでおいでと長寿化から老人会に呼びかけようとか、地域包括センターで、コミュニティーバスに乗ってどこかに行くという介護予防策を立ててもらおうとか、関係各課と連携してバス利用を促進させる対策を練っていただきたいと考えますが見解をお尋ねします.
3点目にNPO等団体による福祉有償運送への考え方についてお尋ねします。
道路運送法の改正に伴い、NPO等の団体による福祉有償運送の取り組みが広がりつつあるようです。本市でもその可能性を研究する旨のお話もありました。より地域に密着した新しい移動手段として、期待いたしますが、現実のものとなるまでにはまだまだ課題が多いように予測されます。NPO等による有償運送が可能となる条件整備を求める立場から3点お尋ねします
まず、先進自治体の例を見ますと、NPOや社会福祉協議会当が有償や無償で行っています。本旨でこの福祉有償運送を考えるとき、どういう団体を想定しているのでしょうか
又、これまで特区でしか認められなかったセダン型等の一般の車両での運送が可能となってきていますが、そのためには福祉有償運送の必要性や安全性の確保を関係者間で協議するために、市が主宰し運営協議会を立ち上げることが条件となります。この設置に向けての計画はあるのでしょうか。
又、具体的に受け皿となる団体ができた場合、有償運送に必要となる車
両、保険、運転者への公衆など財政的に支えていく計画はあるでしょう
か。お尋ねします。
4点目に福祉タクシーの充実についてです。
障害をもたれている方の交通手段の確保として、福祉タクシーの事業があります。1回の利用につき500円を補助するというものですが、この事業の対象は、たとえば高松市が障害者手帳1級2級までとしているのに比べ、本市は1級のみと言う風に対象が狭い。これを、手帳の2級までと言う風に広げ、又、移動困難者と認められる高齢者も対象にするなど、交通手段を持たない肩を支える制度として充実させてはいかがでしょうか。
5点目にはコミュニティーバスの検討委員会のあり方についてお尋ねします
市民の交通権を保障していくためには、大きくはコミュニティーバスですが、福祉や介護など各分野での事業、またNPO当による新しい方法も考えられます。そこで、いまからコミュニティバスの検討委員会が開かれますが、この検討委員会をコミュニティバスをどうするかだけでなく、市の施作全体を見て、どういう移動手段を確保していくか視野を広げた検討委員会、たとえば交通検討委員会といったものに変えていくべきではないかと考えますが、見解をお伺いします。
つぎに
就学前教育保育制度の検討について
お尋ねします。
「就学前教育・保育検討委員会」は、保育所・幼稚園の制度が旧1市2町間で大きく異なる問題について、望ましい就学前保育教育の姿を検討するため、昨年9月議会で設置されたものです。設置の根拠となる付属機関条例をみますと、他の審議会では公募委員の任期は1年とか2年と区切られているのに、「就学前教育・保育検討委員会」の公募委員の任期は、答申が出るまで、と言う表現です。なぜ、こういう記述か、と設置当時お聞きをしますと、この問題は、検討課題。調整項目が多く、1年や2年で結論が出るとは考えていないからだ、との説明を受けました。1年半かけた合併協議でも調整がつかなかったんだからそれは創だろうと思いました。
ところが、いざ検討会が設置されると、1、2年では結論が出ないどころか、わずか1年足らず、11月に答申をいただく予定となっています。なぜそんなに急いでいるのか。
その理由は、11月の行財政特別委員会で出された集中改革プランの進行管理表や、今議会の質疑応答から明らかです。集中改革プランの進行管理表には公記載されています。遅れている計画、保育所の民間譲渡、とりくみ内容、H18年「就学前保育教育検討委員会の答申を受け、保育ケイタイを確立し、民営化計画の策定に取り組んでいく(遅れている)、こうなっています。幼稚園。保育所の民間譲渡・民間委託のためには、制度が確定し入園する乳幼児数が安定しないと事業者にとってもらえない、はやく制度統一をしなければということです。
先日1回目の検討委員会が開かれました、私も傍聴させていただきましが、委員の皆さんは、現在の制度の違いにえっと驚きながらも、保護者の立場から、保育幼稚園現場の立場から、子ども達にとって今の制度がどうなのか、子どものためにどう改善したいのか、とそれぞれの熱心な思いが語られていました。それらの意見をお聞きしても、この検討委員会で最優先される課題は、子ども達の健やかな成長のためには今行政として何をしなければいけないか、であって、制度の統一はその延長線上、ましてや、民間譲渡の条件整備のため制度統一を急がせるなんてことがあってはならない、本末転倒もはなはだしいと考えます。
そこで以下の3点について見解を伺います。
1点目はその目的です・
「就学前教育・保育検討委員会」設置の目的は、それをどこの部署が語るかによって、教育保育の望ましいあり方を見つけるだったり、民営化民間譲渡に向けての条件整備だったりと変わっているようです。そこで確認しますが、この検討委員会の第一の目的は、制度をどこに統一するかではなく、就学前教育・保育の望ましいあり方を見出すことだと理解するが、間違いないか。
2点目は審議機関の問題です
検討委員会での審議は、それぞれの制度が違っている背景を十分理解し、共通理解の上に、子ども達にとって一番望ましいあり方を考えていくことが必要と考えます。方向性を出すには、十分な時間が必要です。議論を尽くす時間を保証し、新議会設置当初の予定よりかなり短縮して11月に答申をいただくと、はじめから出口を決めるべきでないと考えるがいかがか。
3点目は、保護者の意見の反映です。
「望ましいあり方」を検討する際の参考として、現在保護者が感じている、幼稚園・保育所への問題意識や要望を把握するアンケート調査を行うことを求めたい。 教育長の見解を求めます。
最後に議案第28号「信頼で築く丸亀市さわやか協働推進条例」に関連し、
市民活動の促進について
お尋ねします。
今議会に提案されている「信頼で築く丸亀市さわやか協働推進条例」は、名前は協働推進条例ですが、この条例の目的は第1条で明らかにされているように、市民活動と協働、この2つの促進です。
3月議会で理事者側から「市民との協働で」というフレーズが、各分野からたびたび出されました。しかし、一方の市民活動の促進に関して言及されたものはあまり聞かれないように思います。
「信頼で築く丸亀市さわやか協働推進条例」この名前は、ちょっと長いなあという気もしましたが、この間のワークショップや策定委員会をつうじて、「信頼で築く」とか「さわやか」という言葉をわざわざ市民が選んだのは、協働を行政のコストダウンの道具にしないでねという市民の強い願いが込められていると思うのです。協働促進と市民活動促進、このバランスが崩れて、協働の促進ばかりが先走ると、市民が心配したような行政のコストダウンの道具に為るのだと思います。そこで、協働とともに促進が進められるべき、市民活動への支援の内容について、2点お尋ねをいたします。
まず1点目は中間支援組織発足と「地域市民活動サポートセンター」の設置についてです。
市内のNPO、ボランティア団体、コミュニティ等が、相互の連携や協力を進めていくことは、市民の力が生きる地域づくりに向けて重要なことです。市民活動団体のネットワークを作り情報発信とコーディネーターとしての役割をしていく中間支援組織の発足、そしてその拠点となる「地域市民活動サポートセンター」の設置が、市民活動を促進していく上でかぎになります。これらの具体化はどのような計画になっているかお尋ねします。
2点目は財政的支援の明記についてです。
協働推進条例案第10条には「市民活動について必要な支援につとめるものとする」とありますが、やはりここでは、各自治体の協働推進条例の積極性を図る目安となっている、「財政的支援等を」といった記述を入れるべきではないでしょうか。
NPOやボランティア等市民団体の活動への認識は、まだ、無償奉仕、もうけないといった誤った考え方が強いが、活動を行ううえでカナラズ経費が発生するのだから、財政基盤の確立が団体として重要な課題であり、市としても発展段階に応じた助成や具体的支援策が必要である、というのは、市の見解として、すでに「丸亀市地域市民活動促進基本方針」で明らかにされていることです。
代表質問において理事者からは、詳しい支援の方法は協働推進計画に入れていくとの答弁でありましたが、どんな財政的支援の種類があるか、とかどうやって財政的支援の公平性、透明性の確保を行うかなどは、条例制定後のその計画に盛り込めばよいと思います。しかし財政的支援との表現は条例でしておくべきです。これが無いと、いかにも市民活動促進への実効性が伴わないように感じます。見解をお尋ねします。
次に提案公募型事業について2点お尋ねします。
1点目は提案公募型事業への評価についてです
提案公募型事業は協働促進を図るためのモデル事業として、市民ニーズや社会的課題の解決に有効で、その市民活動の特性が生かせるものを団体が提案し、行政と共同して行うもので、来年度で3年目となります。これまで、子育てままのほっとタイムや介護予防実践講座などが提案公募型事業として採用されてきたようですが、これらに対する市民的な評価が必要であると考えます。
市民活動団体の特性や自主性が生かされていたか、自立につながっているか又、市民共有の財産である公金の支出が伴っているのですから、それが市民サービスの質や量の向上につながったかなど、第3者がその協働の状態を検証し、相手となる団体が固定化されたり、 団体のしたいことができていない、などがおこっていないかチェックする必要があります。この検証をする第3者的な期間となれば、本旨の状況では自治推進委員会です。自治推進委員会でこの提案公募型事業の評価ができるような体制になっているのでしょうか。お尋ねします。
次に、H19年度からはこの提案公募型事業について、行政からも提案をしていくと計画がされているようです。もちろん協働のテーマをどちらから提案しても問題はないはずですが、本来、市と市民団体は同じ土俵にありません。お金も情報も権力も持っている市が圧倒的に上位に立っているのが現実です。市からの提案といいながら意図的でないとしても、資金誘導的になり、本来の団体の趣旨を曲げる。こんなことがあってはまさに下請けになってしまいます。そうならないための措置が必要です。行政側からも提案を行うにあたって、市民団体と対等な立場で話せるという保証をどのようにお考えかお尋ねします。
3月議会、尾崎淳一郎議員の総括質問
尾崎淳一郎
日本共産党の尾崎淳一郎です。
総括質疑をおこないます。私は、1.子育て支援について、2.AED(自動体外式除細動器)の配置について、3.生涯学習について、4.多重債務者救済の取り組みについて、の4項目についてお聞きします。
先ずはじめに、子育て支援についてお聞きします。
この間、柳沢厚生労働大臣の発言に国民のきびしい批判と怒りが集中しました。この発言のどこが問題なのか。
まず柳沢大臣の「女性は子どもを生む機械」という発言が、女性の人格と尊厳を否定する、政治家・閣僚としてはもとより、人間としても絶対に許されない発言であることは論をまちません。
同時に、それにつづく「あとは生む役目の人が一人頭で頑張ってもらうしかない」という発言には、女性を国家の人口政策の道具としてしか考えない思想があらわれていると思います。ドイツのウェルトという新聞は、柳沢発言を痛烈に批判した日本のコラムニストのつぎのような言葉を紹介しています。「女性は、人口問題を解決するために子どもを生むのではない。幸せのためだ」。その通りだと思います。
これは、1994年に国連が開催した「国際人口・開発会議」において採択された文書です。ここには、「すべてのカップルと個人が、子どもを生むか生まないか、いつ生むか、何人生むかを自由に決定する基本的権利」をもつこと、個人に国家が「目標や割り当てを強制してはならない」ことが明記されています。私は、日本における少子化問題を克服するうえでも、これは大前提とされるべき原則だと思います。「一人頭で頑張ってもらう」という発言は、この国際的に合意された基本原則に真っ向から反しているところに重大な問題点があります。この発言には、女性を国家の人口政策の道具としてしかとらえない考え方・思想があらわれており、さらには「すべてのカップルと個人が自由に決定する」という国際的な基本原則に反する、ここに反省すべき根本問題があると考えます。
そこで、三点お聞きします。
一点目は、柳沢厚生労働大臣の問題発言にもみられるように、子育て支援を「将来の社会を支えるための、女性は子どもを生む国家の人口政策の道具である」といった誤った認識がありますが、市長は本市の子育て支援をどのように考えているのかお応えください。
二点目は、子育てハッピープランの中には、施策目標として重点事業がたくさん掲げられています。たとえば、病後児保育、児童館事業、妊婦・乳幼児健康診査、青少年教育、教育支援センター、住宅の整備、母子・寡婦福祉資金の貸付、などがあります。19年度は何を具体的に実施するのですか。お応えください。
三点目は、19年度の子育て支援に対する増額交付税措置についてお聞きします。 今、大問題になっている「ワーキングプア」働く貧困層の広がりなど、貧困の問題は国民の一部の問題ではありません。国民のあらゆる層、あらゆる年代をとらえて、それは広がっています。高齢者の中での貧困の広がりも大変に深刻ですが、今日はとくに、子どもの貧困、すなわち貧困な家庭のもとで暮らしている子どもが増えています。
子どもの貧困というのはすでに、さまざまな社会問題となって現れています。たとえば、静岡県のある中学校で起こったことですが、修学旅行に行けないと申し出た生徒が30名に達し、教師と保護者が何度も話し合って、うち20名は修学旅行に行けたものの、残りの10名は同級生が修学旅行に出かけている間、図書館で毎日を過ごしたとのことです。「先生、おれ、修学旅行には興味がないから平気だよ」と強がりを言っていた生徒たちでしたが、この10名は、級友が修学旅行から帰ったあと、集団で暴れだし、親にも教師にも反抗し、授業も抜け出してとうとう卒業式にも参加することがなかったといいます。この子たちのように修学旅行にさえ行けない生徒が全国の中学校で激増しているという事実があります。これは一例です。
OECD(経済協力開発機構)が、昨年7月に発表した対日経済審査報告書によれば、とくにその中で重視されていることの一つは、日本の子どもの貧困率が高まっているということです。OECDでは、その国の平均的所得の半分を貧困ラインとしています。日本の場合、夫婦子ども一人の世帯で、手取りで年収240万円が貧困ラインとなります。その貧困ライン以下の所得しかない家庭のもとで暮らしている子どもの割合、これを子どもの貧困率と規定しているわけですが、これが日本では14.3%に達し、OECD諸国平均の12.2%を上回っている。OECDによりますと、日本の子どもの貧困率はこの間じりじりと増え続け、近い将来には、OECD諸国平均の2倍にまで高まる危険があるとされています。OECDのこの報告書は、日本における子どもの貧困率が増大していることについて、つぎのように警告しています。
「学校教育や塾の費用の高さを考慮すると、貧しい家庭の子どもは不十分な教育しか受けられず、それゆえ、成長の可能性が阻まれがちで、貧困が次の世代に引き継がれていく危険にさらされている」
OECDのこの報告書は、日本における子どものなかでの貧困の広がりが、一人ひとりの子どもの成長の可能性を阻むだけでなく、貧困が次の世代に引き継がれる危険をつくりだしている点でも、日本の未来にとって重大な問題になっていることを指摘しています。
また、この報告書では、日本における子どもの貧困率の増大の原因の一つとして、母子家庭・一人親家庭のなかで貧困が広がっていることを重大視しています。母一人子一人の母子家庭の場合、貧困ラインは手取りで195万円。そのライン以下で暮らしている子どもが、なんと57.9%。圧倒的多数です。OECD平均が21.0%ですから3倍近い貧困率になります。アメリカの40.3%、カナダの27.7%、イギリスの20.6%、ドイツの15.3%、イタリアの13.4%、フランスの9.6%、こういう諸国と比べてもだんとつに貧困率が高い。
NHKテレビの「ワーキングプア」の特集番組で紹介された、ある母子家庭の生活実態は、二人の小学生の子どもを育てながら働いている31歳のお母さんは、昼と夜、二つのパートをかけもちしながら働いている。昼のパートでは時給650円程度にしかならず、手取りが7万円しかありません。そこで夜のパートもかけもちせざるを得なくなりました。帰宅は毎晩真夜中の2時。睡眠時間は4時間から5時間という働きづめの生活が映し出されていました。とりわけ胸にささったのは、このお母さんが番組の中でのべた、「あと10年がんばれば自分の体がボロボロになっても、子どもたちは巣立つ」という言葉でした。
昼の仕事だけでは生活できない。昼も夜も働き、そのなかで子どもたちと向かい合う時間をどうやってつくりだすかで苦闘している。これは全国の母子家庭の多くの共通した実態です。自分の身も心もボロボロにならなければ、シングルマザーが子どもを育てられない。これはまともな社会とはいえないと思います。
つぎに、子どもの貧困、母子家庭の貧困という大問題に、政治がどう向き合うかについてみてみたいと思います。一つは、国の予算のあり方です。貧困と格差が広がったら、税制と社会保障によって所得の再配分をおこなう。すなわちお金持ちから所得の低い方に所得の移転をおこない、その是正をはかることが予算のはずです。日本の予算はそういう役目を果たしているかどうか。OECDの報告書から作成したグラフによれば、税制と社会保障による所得再配分で、子どもの貧困率が上がるのか下がるのか、これを比較したグラフです。OECD諸国見ますと、平均で8.3%貧困率が下がっています。すなわち子ども全体の8.3%を、税と社会保障によって貧困から救い出しているのが国際水準です。ほかの国もアメリカで4.9%、カナダで7.5%、ドイツで9.0%、イギリスで12.9%、フランスで20.4%、程度の差こそあれ、税制と社会保障によって子どもの貧困率が削減されています。それに対して驚くことに、日本は逆に1.4%貧困率が増大しています。数にして30万人を超える子どもたちが、税と社会保障によって、逆に貧困ラインの下に突き落とされている。これはびっくりする数字です。これは、所得の低い子育て家庭に対して、あまりにも税金と社会保険料負担が重く、あまりにも子育て支援が貧しいことの結果です。OECDの報告書では、所得配分によって子どもの貧困率が増えるのは、OECD加盟国23カ国の調査のうち、日本だけだと指摘しています。
世界でも異常な子どもの貧困、母子家庭の貧困に正面から向き合うことは政治の当然の責任です。低所得の子育て家庭は公的負担が重く給付が貧しいという逆立ちした財政の転
換と、最低賃金の抜本引き上げは避けて通れない課題です。 以上のような現状認識に立った上で、お聞きします。 今年度、国が新たに、妊婦検診や虐待防止の子どもを守るネットワークづくり、地域の子育て支援などの事業に対して、交付税を700億円増額すると打ち出しています。本市では、この子育て支援への交付税増額をいかに活用する計画かお聞きします。
また、昨年3月議会で、私たち日本共産党が取り上げた、妊婦健康診査の無料受診券の4枚配布の継続を求めた提案について、県費補助が廃止されるとの理由により3枚配布という後退した取り組みになっていますが、平成19年1月16日付、厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長通知、「妊婦健康診査の公費負担の望ましいあり方について」によれば、少なくとも5回程度の公費負担を実施することが原則である、と書かれています。 これを受けて、本市としても無料券5枚をめざし、まず19年度、無料券4枚に戻すべきです。そこで、19年度の無料妊婦健康診査は何回実施する計画かお応えください。
次に、AED(自動体外式除細動器)の配置について お聞きします。
19年度は中学校5校にAEDを配置する計画ですが、子どもたちの命を守るために、心強い取り組みであり、高くこれは評価します。引き続き、小学校や公の施設にも配置を急ぐべきではないかと考えますが、その配置計画についてお聞きします。
次に、生涯学習についてお聞きします。
19年度の市民講座数・講座開設費ともに縮小されていますが、誰でも気軽に生涯学習に取り組めるように裾野を広げることにならないと考えますが、その見解をお聞きします。
最後に、多重債務者の救済の取り組みについてお聞きします。
代表質問でも、経済的弱者への支援の中で、多重債務者相談の実施を求めましたが、「現在、本庁舎、綾歌・飯山の市民センターを、曜日を決め、巡回という形で実施している市民相談や、市や社会福祉協議会が実施している弁護士による無料法律相談等を紹介している」との答弁でした。
多重債務者は全国に200万人以上もいて自殺、夜逃げ、離婚、犯罪などの原因となっています。重大な社会問題となっています。
多重債務者のほとんどは、家族に内緒で借金して一人で悩んでいます。自己破産や任意整理といった法的手段でほとんどの多重債務者は救済できます。しかし、法的処理を支援する弁護士や司法書士は国民から見て「敷居が高い」存在となっており、多重債務者はなかなか解決への道筋を見つけられないのです。
そうした状況の中で、住民に身近な自治体が多重債務者救済に積極的に取り組めば大きな効果が上がります。貸金業法成立時の衆院、参院の付帯決議でも「多重債務者に対する相談窓口の設置など多重債務者への支援体制を整備するよう自治体に要請する」といった文言があります。多重債務者対策本部の中の有識者会議では、自治体の多重債務施策の強化の必要性、具体的な強化の仕方が盛んに論じられています。
「借りた人間が悪いのだから、多重債務者の救済に自治体が取り組む必要はない」声も聞きますが、これは明らかに間違いです。借りた人間に問題があることも多いでしょう。しかし、その人が悩んで自殺してしまうのを放置していいのでしょうか。
多重債務者の子どもが思うように進学できない、多重債務が原因で夫婦が離婚して子どもも貧窮生活を余儀なくされる、あるいは子どもの虐待にまでつながる、といったことも珍しくありません。多重債務が解決できれば、本人だけでなく配偶者や子どもなど家中が平穏な生活を取り戻せます。
多重債務者の中には、税金や国民健康保険の保険料、公共住宅の家賃、学校の授業料や給食費などを滞納している人が多いのが実態です。多重債務が解決できれば、こうした滞納が解消します。多重債務者を救うことは自治体への直接的なメリットもあるわけです。
昨年、自殺対策基本法が施行され、国や自治体で自殺対策の取り組みが始まっています。日本の年間の自殺者は3万人を超えており、7,000人から8,000人は経済問題が原因です。その大半が多重債務者とみられます。多重債務者救済に取り組むことは、自殺対策でもあるわけです。
そこで、おききします。
一点目は、相談窓口を設ける計画はありませんか。市民相談や無料法律相談では、対応できないと考えますが、お応えください。
二点目は、多重債務者対策協議会を設置する計画はありませんか。お応えください。
三点目は、多重債務者の救済は自治体にとっても大きな影響があると考えますが、その見解をお聞きします。
以上で、私の総括質疑を終わります。
3月議会、18年度関係議案についての質疑と討論
平成18年度関係議案について3点お尋ねをいたします。
「テレビ電話」
まず、議案第2号 平成18年度丸亀市一般会計補正予算(第4号)中 総務費 の財産管理費のうち、庁用器具費132万円についてです。
これはテレビ電話の購入費とお聞きします。市役所の8つの課と綾歌・飯山の市民総合センター、ひまわりセンター、生涯学習センターにテレビ電話設置するということです。綾歌や飯山の市民総合センターを訪れた人が市役所に足を運ばなくてもいいように利便性を図るとお聞きをしました。
これまでも、市民総合センターでは、どんな手続きや市民からの相談も、本庁に行ってくださいということなく、センターで最後まで処理する、と言うことを職員の皆さんが努力されながらも、住民からは、そのまどろっこさに不満の声がありました。その状態が解決できることを期待します。
しかし、お聞きをするたびに、誰がこのテレビ電話を使って、どういうことを行うことを想定しているのかはっきりしません。どこの施設にも電話もある、Faxもある、パソコンのメール通信もあるといった中で、テレビ電話があればこそこういうことができるんだというどんな場面を想定しているのでしょうか。
財政が厳しいと、障害者への福祉予算まで削ろうという時に、購入費132万円、工事費60万円、毎月のランニングコストが5万円、という市民の税金を投入するのですから、それに見合うようなこういった新しい市民のサービスを提供できます。こんなとき便利ですという明確なものを市民に示していただきたいと思います。
テレビ電話設置の目的とどういうときに誰が使用するとそうていしているのか、具体的な事例をあげてください
(再)
市民の利便性向上のため、十分生かせる計画を立てていただきたい。
(画面の大きさ)
ただ、ひとつ大きな不安があるので、確認したいと思います。
テレビ電話を活用している全国の自治体の例を調べました。大きく2通りあるように思えます。
一つは、これを使って新しい住民サービスを展開するひとつの事業と捉えているところ。こういう使い方ができるようになればとおもいますが、もうひとつは職員が1・2名しかいない出張所や常駐していない施設につける少しでも安心感を与えるもの。
私は今回の納得できない両市民総合センターの縮小や行財政改革の名で職員削減が進められる中で、テレビ電話の設置がいま述べた後者の例のようにすすむこと、つまりテレビ電話があって、直接本庁の職員とお話できますから、まだまだ市民総合センターから人を減らしても大丈夫ですよ。こういう展開にならないかと心配しています。
再度お尋ねいたしますが、今回のテレビ電話の導入の目的は、いま2つ申し上げたうちの前者新しい、より便利なサービスを提供するためであって、後者のような使い方をするためではないということで間違いありませんね。お答えください。
次に
議案第2号 平成18年度丸亀市一般会計補正予算(第4号)中
衛生費、保健福祉センター費のうち、保健福祉センター3階改修事業費758万円についてお尋ねします。
「つばめ教室」
この福祉センター3階の改修の中には、昨年、わたしども日本共産党も、強くその存続を訴えましたが、廃止されてしまった、障害児のデイサービス事業つばめ教室の部屋を、一般の事務室として改修することも含まれています。
この部屋は、作る当初から、障害を持つ就学前の子供たちが快適に過ごせるように設計され、整備されています。たとえば広い床暖房をして、汚しても善いような床にしてあります・子供用のトイレ、洗面台、シャワー室。プール遊びができるようなサンルームも準備されています。子供たちが使うのには最高の施設といえると思います。ところがこれらの設備を全部壊してしまって、ただの事務室にするという改修です。あまりにももったいないのではありませんか。
この施設にはこれからのいろんな児童福祉の背策をすすめられる可能性があります。
つばめ教室の事業は、受け入れ児童数が少なくなり、補助金がもったいないと、廃止をしてしまいましたが、障害を持つ子供の数が少なくなったわけではありません、新たに障害を持つ乳・幼児への対応策は必要となるでしょう。
また、12月議会でも提案しましたが、子育てハッピープランでは、計画期間内の22年までに乳幼児とその保護者が気軽に交流できる場として「集いのひろば事業」を開始するとしています。その場所として、この施設ほど最適なところはありません。
つばめ教室の部屋は、ただの事務室に改造するのではなく、児童福祉でどんな施策がこれから必要か、長いスパンで見て、障害を持つ子供たちや親子の交流の場として活用すべきではないでしょうか。理事者の見解をお伺いします。また、なぜこの立派な施設を壊してまで、この部屋を事務所に改造しなければならないのでしょうか。お尋ねします。
(再)
部屋が足りないから今使ってないツバメ教室の部屋を改造する、こういっても、これだけの整備がされた施設を、とりあえずいらないから壊します、必要になったからまた作ります。ということはできません。2度と作れない施設でしょう。
そして、この部屋を作ったのも市民の税金、わずか10年足らずで設備を壊してしまうのも税金でです。貴重な市民の財産の取り扱いとしても間違っているのではありませんか。
職員を引き上げることから考え直してはいかがですか。
次に議案第9号 平成18年度丸亀市介護保険特別会計補正予算(第1号)中 地域支援事業費 の介護予防事業費の減額についてお尋ねします。
「地域支援事業の減額」
この5200万円当初予算をくんだ介護予防特定高齢者施策事業費を4900万円減額し、290万円にするという減額補正は、今年度の介護保険の改正で新しく始まった、そのまま生活を続けた場合、用支援。要介護になる可能性の高い高齢者を特定高齢者として把握し、予防事業をする。この事業が当初計画を大きく下回ったいうことです。
事業の対象となる特定高齢者を、思ったようには把握できなかったのが要因ですが、これは丸亀市だけの問題でなく全国的にこの新しい制度が実態にあっていないと問題になっています。特定高齢者として把握する人数は、高齢者の約3~5%とされていましたが、県平均で0,2%丸亀市では0,07%わずか16人にとどまっているとお聞きします。
介護予防重視の今回の制度改正で、目玉の一つになったこの事業が初年度思うように進まず、国も、認定時の基準を緩やかにするなどの見直しを急いでいるようです。
そこでお尋ねしますが、特定高齢者を把握するステップはいろいろあると思います。基本検診でのチェックが主ですが、そのほか医療機関、民生委員、保健士からの情報などもあると思います。本市で、この特定高齢者の把握が16人にとどまった理由、どういうところがネックであったのかをお尋ねしたいと思います。
又、今年度の状況を踏まえ、介護予防を高齢者福祉計画に沿って進めていくには何が必要とされているとお考えかお尋ねします。
(再)
地域包括センターのおはなしがでましが、
来年度から地域包括支援センターは業務量がうんと植えると思います。
介護予防プランの介護報酬が8500円が4000円と極端に安かったそのプラン作成の報酬の安さから、事業者に犬猿される、また、来年度から「ケアマネ一人8件」というプランを立てる制限が設けられた、これらのしわ寄せが一気に地域包括支援センターに集まるのではと予想されます。必要な職員を増やした以西を整えないと、また今年度のように十分に特定高齢者を把握で傷、事業が展開できなかったということをくりかえすのではないでしょうか。地域包括支援センターの体制は来年度の向けどのようになっているでしょうか。
18年度議案への反対討論
日本共産党を代表して反対討論を行います。
反対する議案は、議案第2号 平成18年度丸亀市一般会計補正予算(第4号)中の総務費の財産管理費のうち庁用器具費 132万円と保健福祉センター費の保健福祉センター3階改修事業費 758万円、総合運動公園費の土地購入費2,223万円についてです。
まず、総務費のテレビ電話の購入費 132万円については、反対討論の通告はしていませんでしたが、先ほどの質疑にたいする答弁から判断し、反対をいたします。
テレビ電話の具体的な利用方法はこれから考えるという、はなはだ根拠が薄いものでした。本当に必要ならば、必要と感じたときに、その目的に応じたものを、よく利用計画を立てて購入すればよいことだと考えます。目的があいまいなままでの備品購入はやめていただきたい。
また、先ほどの部長の答弁では、このテレビ電話の設置が市民の利便性よりも、ごく近い将来、更なる職員削減に道を開くという不安が大きいと感じました。そこで今回のテレビ電話購入にかかるこの予算案は認められません。
つぎに、保健福祉センター3階のつばめ教室の改修ですが、障害を持つ就学前の子どもたちが快適に過ごせるように整備された設備を全部壊して、ただの事務室にするのでは、あまりにももったいないと思います。市民のこれだけの財産をゼロにして、ただの事務室に改修するのでなく、児童福祉でどんな施策が必要か、長いスタンスで見て、障害を持つ子どもたちや親子の交流の場として再度活用すべきではないかと考え、反対いたします。
つぎに、総合運動公園費の土地購入費2,223万円について、反対理由を述べます。
本市の財政状況が非常に厳しい時、また、とても認められないような市単独事業の打ち切りまで進めている時期に、どうしても急いで土地の購入をしなければいけない理由は考えられません。総合運動公園の事業は凍結し、財政状況が好転したときには、旧一市二町の全体の施設を視野に入れた計画を改めて立てるべきだと考え、反対いたします。
共産党議員団の3月議会(07)代表質問
市長の施政方針および19年度予算案に対し、日本共産党議員団を代表して質問を行います。
1 地方自治体の役割は何か
まずはじめに、地方自治体の役割を市長はどうお考えかお尋ねします。
市長は施政方針で、本市財政状況について述べるとともに、「新しい時代に活力のある都市として生き残れる体制を築きたい」と意欲を示しております。
しかし、今日の格差と貧困の広がりの中で、市民生活がどんなに大変な事態にあるかについては、目が向けられているのだろうかと疑問を抱きます。
いま言われている景気回復は格差景気です。法人企業統計に基づく試算によれば、資本金10億円以上の巨大企業の役員一人あたりの報酬は10年前の1433万円から2810万円と約2倍になっているのにくらべ、資本金1000万円未満の零細企業労働者の賃金は262万5000円から218万9000円にまで引き下がっています。
市内中小業者の人たちを見ましても、消費税の免税店が引き下がったことによる新たな消費税負担額が払えず、早朝や夜間のパートに出る方もいます。
また、大企業には減税をする一方で庶民への増税は過酷です。
昨年の老年者控除の廃止や定率減税の半減による増税は、国保税や介護保険料にも跳ね返り雪だるま式の増税となります。さらに今年も定率減税の全廃による増税がまっています。
こういった国の「強きを助け、弱きをくじく」政治のもとで本市がしなければならないことは、第一に市民を守る立場から、国の誤った政治に対しストップをかけること、第2に国の、くらし・福祉・教育などさまざまな面で不十分なセ策に対し、独自セ策を行い、市民のくらしと命を守ることです。地方自治体の役割は、国民の生存権と国の社会保障的義務をうたった憲法25条を守り、市民の日々の暮らしを支えることだと考えます。市長は自治体としての役割をどのように認識されているかお示しください。
2、「市民の声を市政に反映する」市長の政治信条について
次に市長の政治信条についてお尋ねします。
市長は、施政方針において、自らの政治信条を「市民の声を市政に反映する」ことだと述べています。しかしこの間の市政運営において、私達が「なぜ、市民の声を聞こうとしないのか」と問いただした事柄がいくつもあります。19年度、合併浄化槽清掃を市民の負担が増えるにもかかわらず一方的に許可業者せいにする問題。市民総合センターを合併時の約束に反し、また、市民の声も聞かず、縮小する問題、審議会から出された答申を無視して事業廃止を決めたものもありました。こういった、市民軽視の市政運営を批判してきた私たちは、市長が「市民の声を市政に反映する」という、その真意を測りかねます。
市長は19年度、主権者は市民であるという認識のもと、市民の意見を尊重するという立場で市政運営に当たるのか、あらためてお尋ねします。
また、市長が、民意をいかに尊重するかについて、綾歌庁舎敷地内に計画されている場外船券売り場の問題についてお尋ねします。
綾歌に場外船券売り場を設置する計画は、その計画自体にも、また、進め方にも私たちは賛成できません。
地元住民から反対の声、と新聞各紙が先日大きく取り上げております。
設置計画場所は、市民総合センターの敷地であり、図書館があり、文化施設も近く、ギャンブル施設ができれば教育環境が損なわれるとPTAやコミュニティーを中心に反対連絡協議会が結成され、署名活動が始まっています。
この地元住民の声に市長はどうお答えになるのでしょうか。その政治信条から地元住民・市民の意見を尊重すると理解してよろしいかお示しください。
3、「安全で安心して暮らせるまちづくり」について
つぎに市長が19年度重点的に取り組んでいくと表明している「安全で安心して暮らせるまちづくり」についてお尋ねします。
さて、19年度の予算編成基調でも、財政がいかに厳しくとも、安全安心のまちづくりは重点的に行うとしています。学校の耐震診断・補強も重点事業となっています。災害時の避難場所、又子ども達の命を守るため順次、積極的に進めて言っていただきたいと思います。しかし、「安全安心」は万が一の災害時だけではありません。毎日が不安なく暮らせるかどうか、という問題でもあります。
そこで、本市の19年度予算について毎日の「安全・安心」を保障する内容になっているかをお聞きします。格差社会を是正するような予算になっているのか。弱者をさらに切り捨てるような予算になっていないか、という観点から6点お尋ねします。
まず、1点目は障害者福祉についてです。
19度予算案で大変衝撃的なのは、市が独自に行っていた障害者福祉事業を廃止・縮小し、3000万円近くも削減しようとしていることです。障害者医療に所得制限を設け、約200名の方が制度を受けられなくなります。約230名の方が今まで受けていた福祉年金を受けられなくなったり、減額になります。自立支援法で応益負担が導入されてから、障害者の経済的負担は重くなっています。その深刻さに国も激変緩和策を急遽打ち出さざるを得なくなるほどです。いま本市に求められているのは、その重くなった負担をどうやって軽減するか、であって、さらに追い討ちをかけるように、これまで行ってきた福祉年金や障害者医療の制度を後退させることでは決してありません。なぜ社会的弱者を対象に予算を削らなければならないのかお尋ねします。
2点目は経済的弱者への支援についてです。
国の増税により、貧困と格差が広がり、市民のいのちと暮らしが脅かされている今こそ、経済的弱者への支援をおこない格差是正の施策を市としてとるべきです。具体的な負担軽減策について、私たちは今すぐにでもできるものがあると、この間さまざまな実施を求めてきました。例えば、①多重債務者の相談事業の実施 ②障害者手帳はないが、それに匹敵する高齢者に障害者控除認定書の交付を行えば、増税が少しでも抑えられ助かります。 ③国保税の申請減免は、該当する条例を運用できるように、要綱を定めれば本当に払えない人の助けとなります ④介護保険の保険料や利用料・自立支援法による利用料金の独自助成の実施 また、⑤紙おむつを使用している高齢者・障害者や乳幼児のいる家庭へのゴミ袋の支給は福祉の観点からも必要です。
市民が本当に生活が苦しくなったと実感している今、こういったことをひとつからでもとりくんでいただきたい。19年度、本市はどのような経済的弱者への支援策を考えているのか見解を伺います。
3点目は学校教育について、子ども達の健康と命を預かる学校給食の問題をお尋ねします。
19年度、現在の中央学校給食センターと綾歌学校給食センターを統合した、新学校給食センターの建設に向けて着手するようになっています。学校給食センターを6500食もの大規模化することは、危機管理、食育、地産地消を進める観点からも絶対にしてはならないと考えます。現在給食民間委託の問題について検討委員会がもたれていますが、民間委託の是非だけでなく、給食センターの立て替えに当たって、調理場をどうするかの問題も含め、子ども達への安心安全な給食とは何か、望ましい学校給食のあり方を、一から検討しなおすべきだと考えますが、見解をお聞きします。
また、学校給食の民間委託について、私たちはこの間、教育の一環としてあってはいけないという議論をしてきました。しかし同時に法的な面でも学校給食の民間委託はあってはなりません。現在の調理業務の民間委託の体制は、いま是正がすすんでいる偽装請負です。実態としては調理員という労働者の派遣であるのに、形式的には請負の形を取るもので職業安定法などで禁止されています。今月1日厚生労働省は偽装請負は直接雇用へ是正するよう通達を出しました。自治体が法に触れるようなことをしてはいけません。給食調理業務の民間委託は偽装請負であるという点について見解をお尋ねします。
4点目は、住宅問題についてお聞きします。
市民の生活にとって住居の確保は生きるうえでの基本です。市長は施政方針で、「住み続けたいと思える町、また、新たな方に住んでいただける町にするために」と述べています。しかし今、住みたくても住む家を奪われようとしている市民が大勢います。県営住宅の廃止問題です。昨年私たち日本共産党はこの問題で国土交通省と直接懇談をし、「香川県の計画はとても認められない」という大変明快な国の見解を持って帰りました。それでも県は法律を変えてでも削減したいといっています。市内192世帯の市民の居住権を守る立場で、県営住宅削減計画への反対の意向を、再度県に対し表明されることを市長に求めます。見解をお示しください。
さて、市営住宅でも老朽化に伴う住み替え干渉が行われていますが、居住者の合意はとれているのでしょうか。
又、耐震化にもカツヨウできる住宅リフォーム助成制度は18県87自治体で実現(05.7.1.現在)しています。生活と隣り合わせの災害への対処として実施する考えはないか。その見解を求めます。
5点目は、健康増進についてお聞きします。
少しでも健康で暮らしたいと健康への市民の関心は大変強くなっています。本市の健康増進計画「すこやか丸亀 21」が制定されますが、これにもとづく19年度の健康増進の取り組み予定についてお聞きします。また、提案理由の説明では国保会計において「市民の健康を守るための施策を積極的に進める」とあります。20年度から保険者が健康診査を行うことを考えても大変重要だと考えます。どういった施策をお考えかお尋ねします。さて、19年度計画されている、ひまわりセンターの機能回復訓練室の廃止・縮小や、綾歌・飯山保健福祉センターからの保健士・栄養士の引き上げは、市民が日々の暮らしの中で身近に健康づくりを進めていた取り組みを後退させるものです。市民への影響をどう考えるのか、その見解を求めます。
6点目は、地域経済の活性化についてお聞きします。
市民が安心して住み続けられる町にするためには地域経済の活性化は不可欠です。
地域経済の活性化について各分野の市民が知恵を出し合える、ワークショップ、審議会を設けることについていかがお考えか、伺います。
4、「行財政改革の推進」について
次に市長が特に市政運営で強調している、行財政改革について質問いたします。
本旨行財政の効率的な運営は、市民の大切な税金を財源としている以上当然のことであります。
しかし、そのために、市民の暮らしを応援し、よくするこの本市の使命を放棄するのでは、本末転倒です。効率的運営と市民サービスの充実を両立させてこそ本当の行財政改革だと考えます。
そこで4点行財政改革に関してお尋ねします。
質問の1点目、今、実施されている集中改革プランは、第一に福祉施策などをかつて無い規模で切り捨てるものであり、しかも第二に、本市の業務を民間に渡していくことによって、公的な責任を後退させるものであります。
本市行政の効率的運営と住民サービスの充実を両立させてこそ、本当の行財政改革と考えるが、市長の行財政改革への考え方をお示しください。
質問の2点目は職員削減についてです。
職員削減が絶対視されることで、19年度もさまざまな市民サービスの低下が見受けられます。先ほどお尋ねした機能回復訓練室の事業の廃止や縮小、又公民館講座の縮小。市民総合センターの縮小、常駐する職員がいなくなり、福祉の増進が目的の公共の施設がからになってしまう、などです。これまでも業務を減らすため青い鳥教室を民間委託と言う形にした結果、 保護者はどこに相談すればよいか混乱する。などがありました。総合計画策定に当たってのアンケート調査では、行革に対し、「一部サービスを削減するが、市民生活への影響が少ない範囲で進めていくべき」「市民サービスが低下するなら行革は進めるべきでない」と回答した市民はあわせて65%を占めていました。この市民の回答を理事者はどう捕らえているのでしょうか。行革によるこの間の市民サービスの低下をどうお考えか伺います。
質問の3点目は指定管理者制度についてです。
指定管理者制度が、市民サービスの向上よりも、経費削減に重点を置き、その結果、本旨が指定管理料の減額を行うことで、事業の縮小や、さらには数年間という短期契約から、職員の身分が不安定になることは明白ではありませんか。
本市は、市内企業に対し雇用と働くルールを守らせる立場にありながら、本市自身がこのルールを率先して壊すことは絶対にしてはならないことであります。指定管理者に、その元で働く職員に対し、人間らしく働くルールを守らせる考えが市長におありかお示しください。
質問の4点目は集中改革プランであげている、保育所の民営化や給食の民間委託です。
各地方自治体に国が半ば強制的に作成させている集中改革プランの大きな柱である、民間委託や民営化は、その目的が経費の最大限の削減にある以上、教育や福祉の質や量の低下が問題になるのは当然です。
つい先日も、神戸市立保育所の民間への移管が「保護者の権利侵害」と仮差し止めの決定を受けました。横浜地裁でも私立保育園の民営化は裁量権乱用だと保護者への賠償命令を出しました。
保育所の民営化や給食の民間委託が福祉の増進やサービスの向上につながると考えられません。市長の考えをお示しください。
5、税金の使い方の問題について
次に、税金の使い方の問題についてお聞きします。
本市は、財政難を理由に、市民への負担を押し付けるのではなく、不要不急の事業こそまず見直すべきと考えます。
旧JA跡地周辺を公園として整備する、市民広場の整備に4400万円や、土器川生物公園ゲートプラザの整備1410万円、総合運動公園多目的広場の整備1億5000万円、これらについて、私どもは将来的な必要性まで、まったく否定してしまうものではありません。
しかし、お金が無い、市財政が大変だとして、歳出を最大限削減し、必要な市民サービスを切り捨て、市民への負担を強化しているときに、今整備をしなければならない理由は無いと考えます。
整備をする理由について市長の答弁を求めます。
質問の2点目
同和対策事業で、運動団体への活動補助金794万円や、特別法終了後も残っている、市単独事業の教育・職業相談員設置事業に723万円などは、市民の理解は得られず、部落問題の真の解決につながらないものであり、見直すべきと考えますが、市長の見解をお示しください。
質問の3点目
市長が施政方針で検討したいとしている、高齢者向け優良賃貸住宅を建設する事業者への補助制度について、今補助が必要なのは、中心市街地に良質な賃貸住宅を建てられるような事業者ではなく、市民ではないかと疑問を持ちます。
この制度について、詳しい説明を求めます。
6、「市民参画と協働のまちづくり」
さて最後に、市長が19年度重点的に取り組んでいくと表明している3つの課題のひとつ、「市民参画と協働のまちづくり」についてお尋ねします。私たち日本共産党議員団は、市民が主権者として市政に参画し、行政と対等な立場で協働してまちづくりを進めていくことを大いに望みます。その理由は、市民こそ市政の主人公であるという私たち日本共産党の信条の具体化だからです。しかし市長が市民参画と協働が重要だと述べている理由は、「市政を運営する上で欠くことのできない手法である」からです。「手法」とは、今国が進めている「新地方行革指針」の、「小さい政府」にしていくために、民間にできるものは民間に、民間も行わないものはボランティアに、という行革手法のことであると理解します。同じ市民参画と協働を重視しながらも出発点は違っています。
私たちは、市民が主権者というよりも、市政運営の分担を義務付けられ「安上がりのボランティア」として扱われることを危惧しています。
そこで市民参画の考え方についてお尋ねをします。
市長は19年度の市政運営にあたり、市民参画とは行政サービスを執行するときだけに市民を参画させることではなく、「政策の作成、決定、執行、評価」こういった一連の市政への参加を主権者の当然の権利として行政が保障していくことだと認識されているのかお尋ねします。
私たちは、自治基本条例を元に、市民の参画が進み、さまざまな市民活動が活発になり、地域の活性化がはかられることを大いに期待しています。その共同の指針となる協働推進条例が今議会上程されていますが、この条例案の策定に当たっては審議会の中で必要な支援とは何かということで議論になったとお聞きしています。市民活動団体は、行政の支援が無ければ育ちません。今後どういう支援を予定されているのかお尋ねします。
さて、協働の担い手は市民団体とコミュニティーといわれています。市長は施政方針で「地域コミュニティまちづくり計画」の策定を支援すると述べられています。自分たちの地域のことを考え将来のまちづくりをコミュニティーで考えていく。住民自治を進める上で大変重要なことだと思います。しかし、どんなにすばらしい計画を立てても、予算権限・政策決定はすべて市にお任せでは計画は現実味のあるものになりません。
今、全国的には、地域自治組織をおき、自分たちで町を治めていく住民自治の動きが広がっています。本当にコミュニティーが地域に責任を持ち、まちづくりを計画し、一人一人の市民が市政に参画をしていくには、一定の予算と権限が与えられる、地域内分権としての、地域自治区をおいていく必要があると考えます。理事者は必要性は否定しないが機が熟してないとの答弁を以前にされていました。状況は働きかけなければ変わりません。コミュニティー等の単位で地域自治組織にしていく方向性を考えるべきではないかと思いますが見解をお伺いします。
給食再質問
どんなに多くの民間委託の実例があろうとも、又、過去、杉並区のように偽装請負だと違法性を訴える裁判でそれが認められなかった1つのケースがあっても、時代は確実に変わってきています。法の目をかいくぐっていた偽装請負が、もうまかりならんと言う流れがいま起こっているのです。大手企業で直接雇用へと切り替わったり、この給食の民間委託でも京丹後市で、市が設立した派遣会社から、給食調理へ派遣をしようとして、京都労働局から指導を受けています。 こういった、どう見ても違法である給食調理業務の委託を自治体が行っていいのですか。
たとえば、偽装請負でなく、真の請負であるためには職安法施行規則で4つの要件を満たすこととなっていますが、そのひとつに、「委託を受けた業者が、自ら提供する機械、設備、機材、もしくはその作業に必要な材料・資材を使用する」という条件があります。給食の調理業務委託にこれが当てはまりますか?給食センターや、調理施設や調理器具は、業者が提供していますか。お答えください。
2007年03月03日
舟券撤回を申し入れ・丸亀市政を考える会
2007年3月1日
新井哲二 丸亀市長殿
舟券売り場計画の撤回について(申し入れ)
丸亀市政を考える会世話人代表 岩崎弘幸
宮武信幸
丸亀市は綾歌市民総合センターの周辺市有地への舟券売り場(競艇ミニ場外発売所・オレラ)設置計画を撤回してください。
市民センター二階には図書館があり、敷地内にはテニスコートもあります。これらの施設は小・中学生がよく利用しています。綾歌中学、栗熊小学校の通学路でもあります。綾歌地域のまちつくりを考えるとき、市民総合センターは市民にとっての広場であり、まちつくりの中心をなす場所です。
その場所に公営ギャンブル場が設置されるということはもってのほかです。
すでに地元栗熊コミュニティーはじめ、子どもたちへの影響を心配するPTAなど各団体から絶対反対の声があげられています。
現在国道32号線バイパス拡幅工事が進められており、市民総合センター周辺は交通量の大幅な増加が予測されます。その場所へのギャンブル施設設置は交通渋滞や事故の危険を大きくするものです。その点からも計画の撤回を強く求めます。
地元の声、市民の声に応えて当計画を撤回するよう申し入れます。