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2007年03月18日

中谷まゆみ議員の総括質問


総括質疑を行います。まずはじめに
コミュニティーバス等による市民の交通権の保障について お尋ねします

市長は施政方針の中で、中心市街地の将来像を「歩いて暮らせる歴史と文化の香るまち」と掲げています。かたや歩いては買い物にも病院にも、文化施設にもいけない郊外に住む市民は、高齢のご夫婦二人、一人暮らしになり、車の運転ができないから、もうここでは暮らせないと、長年住んだ家を離れざるを得ないケースが増えています。慣れ親しんだ町で生涯安心して暮らしたい。そう願う市民の生活を支えるために、車を使わなくても、日常生活が送れるように移動手段の確保をしていくことは安心安全のまちづくりの重要なポイントです。
  19年度、コミュニティバスの見直しが行われるようになっていますが、この見直しを機会に、ただバスをどうするかだけでなく、市民の交通権を保障するという視点から、福祉、介護など各分野で行われている移動困難者への施策も含め、総合的な検討を各課横の連携もとりながら行っていただきたいと思います。
そこで以下5点についてお尋ねします。

まず1点目はH19年度のコミュニティバスの予算についてです。
 10月に路線やダイヤ変更をおこなう予定で、これから市民を含めた検討委員会を重ねるとお聞きしています。ところが19年度のコミュニティバス関連の予算を見ますと、すでに路線の縮小を見込んで300万減額されています。
  路線を縮小する方向性を理事者が出してきているのは事実ですが、これから市民の皆さんに検討をしていただくという段階で、すでに結論ありきで路線縮小を前提に当初予算を組むことは理解できません。検討委員会の皆さんに失礼です。市民的合意をどうお考えかお尋ねします。

2点目はコミュニティバスの利用促進策についてです
市民の皆さんはコミュニティーバスの現状をどう見ているでしょうか。
お客が乗っていないバスを走らすのは税金の無駄遣いと言う批判が多々あるのは事実です。
その声には真摯に向き合う必要があると思います。しかしそれは今乗っていない路線を廃止すれば解決するという問題ではありません。
四国運輸局が本市のコミュニティーバスについて行ったアンケートで、「効率よくするために見直しや統合をすべき」「利用者に不便をかけない範囲で縮小すべき」と回答した人をあわせると、利用者で50%非利用者で60%になります。しかし利用率の悪い路線は廃止すべきと答えた人の割合は、利用者5%、非利用者10%にとどまっています。この数字は、多くの人が、いまの利用状況のまま走らせるのは見直してほしい、かといって、移動困難者を守る対策も必要で、即廃止は困ると考えていることを物語っていると思います。
理事者は今年度見直しをしても乗車率の上がらない路線は廃止も検討するともいわれています。
見直しをすること自体は、市民の世論から言っても必要でしょう。しかし、縮小や廃止などと言う究極の選択を持ち出す前に、まず市がその利用促進を真剣に行う必要があります。私はこの間、機会を捉えては、あれこれ利用促進のための提案もさせていただきましたが、取り上げられたことはいまだかつてありません。そこで、お尋ねをしますが、19年度コミュニティーバスの現在の利用者を定着させる方策また、新たな利用者を彫り臆すために、どんな利用促進策を考えているのかお尋ねします。
又、利用促進の働きかけは、生活課だけで行うものではないと思います。総合会館でこんな文化行事があるから、コミュニティーバスでおいでとコミュニティーのいろんなサークルに生涯学習課から呼びかけるとか、ひまわりセンターで健康づくりのこんな講座があるから、コミュニティーバスでおいでと長寿化から老人会に呼びかけようとか、地域包括センターで、コミュニティーバスに乗ってどこかに行くという介護予防策を立ててもらおうとか、関係各課と連携してバス利用を促進させる対策を練っていただきたいと考えますが見解をお尋ねします.

3点目にNPO等団体による福祉有償運送への考え方についてお尋ねします。
  道路運送法の改正に伴い、NPO等の団体による福祉有償運送の取り組みが広がりつつあるようです。本市でもその可能性を研究する旨のお話もありました。より地域に密着した新しい移動手段として、期待いたしますが、現実のものとなるまでにはまだまだ課題が多いように予測されます。NPO等による有償運送が可能となる条件整備を求める立場から3点お尋ねします
  まず、先進自治体の例を見ますと、NPOや社会福祉協議会当が有償や無償で行っています。本旨でこの福祉有償運送を考えるとき、どういう団体を想定しているのでしょうか
  又、これまで特区でしか認められなかったセダン型等の一般の車両での運送が可能となってきていますが、そのためには福祉有償運送の必要性や安全性の確保を関係者間で協議するために、市が主宰し運営協議会を立ち上げることが条件となります。この設置に向けての計画はあるのでしょうか。
又、具体的に受け皿となる団体ができた場合、有償運送に必要となる車
両、保険、運転者への公衆など財政的に支えていく計画はあるでしょう
か。お尋ねします。

4点目に福祉タクシーの充実についてです。
障害をもたれている方の交通手段の確保として、福祉タクシーの事業があります。1回の利用につき500円を補助するというものですが、この事業の対象は、たとえば高松市が障害者手帳1級2級までとしているのに比べ、本市は1級のみと言う風に対象が狭い。これを、手帳の2級までと言う風に広げ、又、移動困難者と認められる高齢者も対象にするなど、交通手段を持たない肩を支える制度として充実させてはいかがでしょうか。

5点目にはコミュニティーバスの検討委員会のあり方についてお尋ねします
 市民の交通権を保障していくためには、大きくはコミュニティーバスですが、福祉や介護など各分野での事業、またNPO当による新しい方法も考えられます。そこで、いまからコミュニティバスの検討委員会が開かれますが、この検討委員会をコミュニティバスをどうするかだけでなく、市の施作全体を見て、どういう移動手段を確保していくか視野を広げた検討委員会、たとえば交通検討委員会といったものに変えていくべきではないかと考えますが、見解をお伺いします。


つぎに
就学前教育保育制度の検討について
お尋ねします。
「就学前教育・保育検討委員会」は、保育所・幼稚園の制度が旧1市2町間で大きく異なる問題について、望ましい就学前保育教育の姿を検討するため、昨年9月議会で設置されたものです。設置の根拠となる付属機関条例をみますと、他の審議会では公募委員の任期は1年とか2年と区切られているのに、「就学前教育・保育検討委員会」の公募委員の任期は、答申が出るまで、と言う表現です。なぜ、こういう記述か、と設置当時お聞きをしますと、この問題は、検討課題。調整項目が多く、1年や2年で結論が出るとは考えていないからだ、との説明を受けました。1年半かけた合併協議でも調整がつかなかったんだからそれは創だろうと思いました。
ところが、いざ検討会が設置されると、1、2年では結論が出ないどころか、わずか1年足らず、11月に答申をいただく予定となっています。なぜそんなに急いでいるのか。
その理由は、11月の行財政特別委員会で出された集中改革プランの進行管理表や、今議会の質疑応答から明らかです。集中改革プランの進行管理表には公記載されています。遅れている計画、保育所の民間譲渡、とりくみ内容、H18年「就学前保育教育検討委員会の答申を受け、保育ケイタイを確立し、民営化計画の策定に取り組んでいく(遅れている)、こうなっています。幼稚園。保育所の民間譲渡・民間委託のためには、制度が確定し入園する乳幼児数が安定しないと事業者にとってもらえない、はやく制度統一をしなければということです。
 先日1回目の検討委員会が開かれました、私も傍聴させていただきましが、委員の皆さんは、現在の制度の違いにえっと驚きながらも、保護者の立場から、保育幼稚園現場の立場から、子ども達にとって今の制度がどうなのか、子どものためにどう改善したいのか、とそれぞれの熱心な思いが語られていました。それらの意見をお聞きしても、この検討委員会で最優先される課題は、子ども達の健やかな成長のためには今行政として何をしなければいけないか、であって、制度の統一はその延長線上、ましてや、民間譲渡の条件整備のため制度統一を急がせるなんてことがあってはならない、本末転倒もはなはだしいと考えます。
 
そこで以下の3点について見解を伺います。
  1点目はその目的です・
「就学前教育・保育検討委員会」設置の目的は、それをどこの部署が語るかによって、教育保育の望ましいあり方を見つけるだったり、民営化民間譲渡に向けての条件整備だったりと変わっているようです。そこで確認しますが、この検討委員会の第一の目的は、制度をどこに統一するかではなく、就学前教育・保育の望ましいあり方を見出すことだと理解するが、間違いないか。  
2点目は審議機関の問題です
検討委員会での審議は、それぞれの制度が違っている背景を十分理解し、共通理解の上に、子ども達にとって一番望ましいあり方を考えていくことが必要と考えます。方向性を出すには、十分な時間が必要です。議論を尽くす時間を保証し、新議会設置当初の予定よりかなり短縮して11月に答申をいただくと、はじめから出口を決めるべきでないと考えるがいかがか。
3点目は、保護者の意見の反映です。
「望ましいあり方」を検討する際の参考として、現在保護者が感じている、幼稚園・保育所への問題意識や要望を把握するアンケート調査を行うことを求めたい。             教育長の見解を求めます。


最後に議案第28号「信頼で築く丸亀市さわやか協働推進条例」に関連し、
市民活動の促進について
お尋ねします。
今議会に提案されている「信頼で築く丸亀市さわやか協働推進条例」は、名前は協働推進条例ですが、この条例の目的は第1条で明らかにされているように、市民活動と協働、この2つの促進です。
3月議会で理事者側から「市民との協働で」というフレーズが、各分野からたびたび出されました。しかし、一方の市民活動の促進に関して言及されたものはあまり聞かれないように思います。
「信頼で築く丸亀市さわやか協働推進条例」この名前は、ちょっと長いなあという気もしましたが、この間のワークショップや策定委員会をつうじて、「信頼で築く」とか「さわやか」という言葉をわざわざ市民が選んだのは、協働を行政のコストダウンの道具にしないでねという市民の強い願いが込められていると思うのです。協働促進と市民活動促進、このバランスが崩れて、協働の促進ばかりが先走ると、市民が心配したような行政のコストダウンの道具に為るのだと思います。そこで、協働とともに促進が進められるべき、市民活動への支援の内容について、2点お尋ねをいたします。

まず1点目は中間支援組織発足と「地域市民活動サポートセンター」の設置についてです。
市内のNPO、ボランティア団体、コミュニティ等が、相互の連携や協力を進めていくことは、市民の力が生きる地域づくりに向けて重要なことです。市民活動団体のネットワークを作り情報発信とコーディネーターとしての役割をしていく中間支援組織の発足、そしてその拠点となる「地域市民活動サポートセンター」の設置が、市民活動を促進していく上でかぎになります。これらの具体化はどのような計画になっているかお尋ねします。

2点目は財政的支援の明記についてです。
 協働推進条例案第10条には「市民活動について必要な支援につとめるものとする」とありますが、やはりここでは、各自治体の協働推進条例の積極性を図る目安となっている、「財政的支援等を」といった記述を入れるべきではないでしょうか。
NPOやボランティア等市民団体の活動への認識は、まだ、無償奉仕、もうけないといった誤った考え方が強いが、活動を行ううえでカナラズ経費が発生するのだから、財政基盤の確立が団体として重要な課題であり、市としても発展段階に応じた助成や具体的支援策が必要である、というのは、市の見解として、すでに「丸亀市地域市民活動促進基本方針」で明らかにされていることです。
代表質問において理事者からは、詳しい支援の方法は協働推進計画に入れていくとの答弁でありましたが、どんな財政的支援の種類があるか、とかどうやって財政的支援の公平性、透明性の確保を行うかなどは、条例制定後のその計画に盛り込めばよいと思います。しかし財政的支援との表現は条例でしておくべきです。これが無いと、いかにも市民活動促進への実効性が伴わないように感じます。見解をお尋ねします。


次に提案公募型事業について2点お尋ねします。
1点目は提案公募型事業への評価についてです
提案公募型事業は協働促進を図るためのモデル事業として、市民ニーズや社会的課題の解決に有効で、その市民活動の特性が生かせるものを団体が提案し、行政と共同して行うもので、来年度で3年目となります。これまで、子育てままのほっとタイムや介護予防実践講座などが提案公募型事業として採用されてきたようですが、これらに対する市民的な評価が必要であると考えます。
 市民活動団体の特性や自主性が生かされていたか、自立につながっているか又、市民共有の財産である公金の支出が伴っているのですから、それが市民サービスの質や量の向上につながったかなど、第3者がその協働の状態を検証し、相手となる団体が固定化されたり、 団体のしたいことができていない、などがおこっていないかチェックする必要があります。この検証をする第3者的な期間となれば、本旨の状況では自治推進委員会です。自治推進委員会でこの提案公募型事業の評価ができるような体制になっているのでしょうか。お尋ねします。
次に、H19年度からはこの提案公募型事業について、行政からも提案をしていくと計画がされているようです。もちろん協働のテーマをどちらから提案しても問題はないはずですが、本来、市と市民団体は同じ土俵にありません。お金も情報も権力も持っている市が圧倒的に上位に立っているのが現実です。市からの提案といいながら意図的でないとしても、資金誘導的になり、本来の団体の趣旨を曲げる。こんなことがあってはまさに下請けになってしまいます。そうならないための措置が必要です。行政側からも提案を行うにあたって、市民団体と対等な立場で話せるという保証をどのようにお考えかお尋ねします。

投稿者 はねだ鉱造 : 2007年03月18日 16:07

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