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2016年09月29日
「一線こえた共産・民進」ジャーナリスト702号から
「支部リポート」
参院選挙香川選挙区
夏の参院選挙で全国ただ一つ共産党候補を市民と野党が共闘で立ててたたかった香川選挙区。短い期間に目を見張るような選挙共闘が発展した。私たち香川支部はこの選挙には一有権者、市民としてそれぞれの立ち位置でかかわったわけだ。もちろんJCJ会員として地元メディア・四国新聞の選挙報道には注目した。開票翌日の「2016参院選挙香川 記者座談会」のメイン見出しが「名ばかりの野党共闘」だ。共闘を見る視点が「政党の思惑」だから有権者がどう行動したかは見えない。見ようとしない。選挙中も同じ視点でむしろ「共闘憎し」に同調するような報道ぶりが目立った。
選挙はどうすすんだか。社民党が共産党・田辺健一候補の支持を決めたのが5月26日、共産党松原昭夫県委員長と民進党小川淳也県代表の間で「確認書」が結ばれたのが6月4日だ。「安倍政権の打倒を目指す」大義をうたい「04年共産党新綱領の趣旨に従い」、・資本主義の枠内での民主的改革、・安保廃棄や自衛隊解消などは共闘に持ち込まない、など5項目が書き込まれた。
7月10日投票日に向かってこの確認書が大働きする。「選挙期間中に、田辺事務所に証紙張り、電話かけできていただいた多数の民進党支持者の方が、手にこの合意文書をもっておられたこと、合意内容について語っておられたことには感動しました」(松原香川県委員長、「前衛」9月号)。まるで事務所に入る通行手形のように活用している。
市民団体と共闘各党の街頭演説会や各党幹部の応援も相次いで共同の力は目に見える形で発展していった。有権者の受け取り具合も変化していく。「今度はほかにいないから田辺に入れるよ」と私にささやいていたのが「おれは反アベだから田辺だよ」と声が大きくなる。
田辺候補は得票を3倍にして104239、自民党候補259854が結果だ。自民は企業や業界、支持団体などを固めて当選した。
「10万票越えてよかったね」「私入れたよ」とはいまでも耳に入る有権者からのメッセージだ。自治労、平和労組会議という社民党に近い労働組合とも政策協定を結び、信頼関係が広がった。「一線を画す」などという表現が双方から消えて行った。共産党さんの方も結構変化したようだ。
アベ政権を倒す、憲法を取り戻す大義をかかげ「一線を消す」ことの醍醐味を味わった市民はメディアが大好きな表現「一線を画す」に異議を唱える場が欲しい。
お酒をのませ、寿司を食わせてマスコミ幹部を操ろうとする政権に対して、お茶しながら読者の声を届けることができないものか。
(香川支部・はねだ鉱造)
2016年09月15日
9月。太鼓台です
実りの秋、稲刈りを待つたんぼが美しい。いつもの年なら目につくコスモス、ひまわりはほとんどない。草丈高く、暴虐に生い茂った耕作放棄田が増えている。「5年もしたらコメつくるものおらんようになる」。その嘆きが着実に進んでいる▼「定年退職して農業に戻った"若手"を表彰してはどうか」、市長懇談会で提案が出た。身の回りには都会の子どもたちに引き取られていく80代がある一方、主のないたんぼに孫を連れて帰ってきた農業者が希望をよぶ▼夏の終わり、津軽でたんぼアートを見てきた。見事に区画整理された水田に白、黄色などの穂で描いた武者絵、コメつくりの心が生きている。青森米は「青天の霹靂(へきれき)」という。このコメをTPPにつぶされてたまるか。参院選挙の野党共闘、選挙区で勝利した東北などからの静かな叫びがきこえてきた▼「おいでまい」の讃岐でも野党共闘は花開いたではないか。全国唯一共産党候補を推した選挙区で社民党支持者、民進党代議士後援会員から「田辺にいれたで」といまでも声がかかる。共産党県委員長と民進党県代表とのあいだで「〇四年共産党新綱領の趣旨に従い」結ばれた確認書が働いている。市民と野党の「共闘憎し」でありとあらゆる策動をすすめる「アベ政権」と四つに組んだ力勝負、これからが知恵と力のしぼりどころだ。(民主香川から)
2016年09月11日
岡田敬老会③
笑顔で。
岡田敬老会②
お祝いも。
岡田敬老会①
元気な高齢者、子どもの舞台に拍手。2016・9・11
2016年09月01日
香川、8・15の集い
「ジャーナリスト」701号から。
共感よぶ女子中学生の発言
香川・戦争体験を語りつぐ集い
高松で開いた第37回「8・15戦争体験を語りつぐ集い」で13歳の中学生、鳥居さくらさんの発言が参加者を励まし、共感を呼びました。
「いま高齢化のなかで戦争体験者から直接聞くことは難しくなっています。文字や画像で訴えていくことは必要です。でも私がそうだったように体温を感じながら身近な人の話を聞くことがなによりも大事と思いいます。平和が永遠に続くようにこれからは私たち若い世代が戦争について積極的に学んで私たちの声で戦争の本当の姿を伝えていかなくてはならないと思います」。
集い実行委員会は小中高校生を対象に5日間の「夏休み中自由研究」に取り組んできました。高松空襲や原爆、戦争を知ることを目的にした平和学習です。ことしは延べ86人、幼、小、中、高の36人が参加しました。戦争の真実をどう若い世代に伝えていくのかの試みのひとつです。
これまで開いてきた8・15でも12・8の集会でも子どもたちの参加、発言に元気づけられてきました。鳥井さんはこう言います。
「 私が生きてきた13年は、平和な日本でした。戦争がなかったからです。終戦の日が近づくと戦争の記事や放送を目にします。また高松空襲については身近な人から話を伺ったことがあります。話を聞いて気がついたことがあります。それは戦争によって奪われた、ひとつひとつのいのちの重さははどれも同じだということです。大切な家族を失うことです。それは戦争の一番恐ろしいことではないでしょうか。これまで71年、日本は戦争をしませんでした。戦争の恐ろしさや悲惨を経験したお方が戦争を繰り返してはいけないと誓ったからです。平和で暮らせることを感謝し次の世代につないでいかなければならない。未来の子どもたちも私と同じように平和の中でで暮らして欲しいからです」。
ことしの集いでは大学の軍事研究、地元メディアの選挙報道、主権者教育、沖縄のたたかいなど短い報告を受けてフリートーク。まとめは蓮井誠一郎茨城大教授のお話でした。
蓮井教授は「体温を感じながら学ぶことの大事さ」とともに家庭内に大手をふって入ってくる「テレビやネットゲームで武器をリアルに使用する殺戮場面が暴力を育てることになる」と体験もまじえて指摘、未来の子どもが平和に暮らすために文化の暴力をなくそうと訴えました。(香川支部・刎田鉱造)