2016年09月01日
香川、8・15の集い
「ジャーナリスト」701号から。
共感よぶ女子中学生の発言
香川・戦争体験を語りつぐ集い
高松で開いた第37回「8・15戦争体験を語りつぐ集い」で13歳の中学生、鳥居さくらさんの発言が参加者を励まし、共感を呼びました。
「いま高齢化のなかで戦争体験者から直接聞くことは難しくなっています。文字や画像で訴えていくことは必要です。でも私がそうだったように体温を感じながら身近な人の話を聞くことがなによりも大事と思いいます。平和が永遠に続くようにこれからは私たち若い世代が戦争について積極的に学んで私たちの声で戦争の本当の姿を伝えていかなくてはならないと思います」。
集い実行委員会は小中高校生を対象に5日間の「夏休み中自由研究」に取り組んできました。高松空襲や原爆、戦争を知ることを目的にした平和学習です。ことしは延べ86人、幼、小、中、高の36人が参加しました。戦争の真実をどう若い世代に伝えていくのかの試みのひとつです。
これまで開いてきた8・15でも12・8の集会でも子どもたちの参加、発言に元気づけられてきました。鳥井さんはこう言います。
「 私が生きてきた13年は、平和な日本でした。戦争がなかったからです。終戦の日が近づくと戦争の記事や放送を目にします。また高松空襲については身近な人から話を伺ったことがあります。話を聞いて気がついたことがあります。それは戦争によって奪われた、ひとつひとつのいのちの重さははどれも同じだということです。大切な家族を失うことです。それは戦争の一番恐ろしいことではないでしょうか。これまで71年、日本は戦争をしませんでした。戦争の恐ろしさや悲惨を経験したお方が戦争を繰り返してはいけないと誓ったからです。平和で暮らせることを感謝し次の世代につないでいかなければならない。未来の子どもたちも私と同じように平和の中でで暮らして欲しいからです」。
ことしの集いでは大学の軍事研究、地元メディアの選挙報道、主権者教育、沖縄のたたかいなど短い報告を受けてフリートーク。まとめは蓮井誠一郎茨城大教授のお話でした。
蓮井教授は「体温を感じながら学ぶことの大事さ」とともに家庭内に大手をふって入ってくる「テレビやネットゲームで武器をリアルに使用する殺戮場面が暴力を育てることになる」と体験もまじえて指摘、未来の子どもが平和に暮らすために文化の暴力をなくそうと訴えました。(香川支部・刎田鉱造)
投稿者 はねだ鉱造 : 2016年09月01日 18:37