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2013年06月17日
投票率、なぜ低い。
丸亀市の六月市議会。一般質問が終わった。何人かが先の選挙、投票率の低さについて質問していた。「立候補者が少なかったから」と答弁していたようだ。
私も関心を持っているテーマでJCJ機関紙「ジャーナリスト」5月号に書いたものがある。次の通りである。
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丸亀市は合併から八年である。三つの市町(丸亀市、飯山町、綾歌町)が合併した当初はそれぞれの市町選挙区があり、定数は三四だった。四年前には全市一区になり、定数は三〇に減った。投票率は六五・八四%。四月一四日投票の今回は定数が二七となり投票率は五六・五五%に下がってしまった。いずれも市長選挙と同時選挙である。
私が関わったのは合併した二つの小さい町(飯山町、綾歌町)を地域とする候補者の選挙である。議会での発言も選挙の論戦も抜群、魅力たっぷり、共産党の女性候補である。二つのまちで今回なにが起こっているか。前回は候補者が六人、五人と立ってそれぞれ地元をもってしのぎを削る大激戦となった。ところが今回はそれぞれ三人しか立候補できなかった。地域合戦の要素が希薄になった。
有権者はどう反応したか。二つの旧町とも「三人が通ればいいね」という空気である。今ひとつわが候補への積極的反応がない。冷えているのだ。新人の元収入役、合併直後の市役所支所長には合併協議の責任者、旧町長らが力を入れて市民サービス切り下げのこの八年間には知らん顔の選挙戦を展開した。しかしその地元以外は冷めた目である。
わが候補は実績、政策文句なし、市民要求をよく聞き共に運動を進めてきた。この四年間では「こどもの医療費を中学卒業まで無料にする」ことに取り組み、市長選ですべて候補が「こどもの医療費無料に」を公約に掲げるところまで追い詰めた。それなのに他候補との違いが今ひとつ有権者に届かないもどかしさが続く。そして結果は投票率が10ポイント低下した。全市の競争率も一人はみ出しであった。
現職の議員は党派を問わず、議会での発言もロビー活動も盛んである。選挙が近づけば旧市内からわが地域にもどんどん入ってくる。わが後援会員の農道舗装を求める地域要求に一歩遅れて訪ねたら、宗教系の議員に油揚をさらわれていたとか。また住んでいる地域から出ている議員を「あの人は向こう=行政より寄りだから」とつぶやく有権者も結構いる。議会傍聴はテーマ次第でかなり増減がある。一方ケーブルテレビ中継があり市民はよく見ている。日常活動がだれの立場に立っているかを見抜いているようだが、それがそのまま票に現れているということでもない。
市長・市議選の一ヶ月前に県議補選があった。県議二人が市長選に出たための補選だが、投票率は三四・一六%だった。投票しなかった有権者の思いは推すべき人がいないにつきる。思想信条でも地域のつながりでも、暮らしの要求でも投票所へ足が向かなかったのだ。「だれが出ても同じ」-この言葉もよく耳にした。
そこで私たちは選挙の中で寄せられた「こどもの医療費無料化」署名八百筆を当選した二人の共産党議員と一緒に新市長に手渡し公約の早期実現を迫った。「来年度予算で…」とか「所得制限が必要」とかいう声もある中で確実に実現するためにはどっさと署名を積み上げることが何よりも大事と考えている。(はねだ鉱造)
投稿者 : 2013年06月17日 18:08