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2006年02月06日
基本条例のパブリックコメント
丸亀市自治基本条例(素案)について意見を述べます。
まず、最高規範とうたわれています。主権者である私たち市民が条例の主語であることは当然です。条例全体の主語を「市民」で貫くことが第一と考えます。その点で丸亀市政は市民の信託に基づいて成り立っていることを前文で市民の立場で宣言することが必要です。その観点を貫くと条例20条の協働の項で「お互いに対等な立場で」という文言は矛盾しており削除です。
もう一つ前文に欠けている大事な点は丸亀市が市町合併をしたばかりの新市であるということです。旧綾歌町、旧飯山町、旧丸亀市がそれぞぞれの地域の特性、良さを新市計画の中に生かして発展させていくことが目の前の重要な課題です。それを前文に明確に表現します。
その趣旨を第5章で住民自治協議会として具体化します。住民自治協議会とは共同体意識の形成が可能な一定の地域で、そこに住むあらゆる人が参加でき、自治会や各種団体などとともに身近に地域の課題を話し合い解決するために住民が自発的につくる組織です。地域を定めて、そこで住んでいるか活動している個人、団体、事業者など誰でも参加できることと、お互いの連絡・親睦、環境の整備など地域をよくすることを目的にしていること、規約を持ち役員は公募・選考投票制を取り入れるなど民主的に選出されることも要件となります。
協議会の設置は市長に届け出ることで成立します。協議会は市長の諮問機関であり、その地域の重要事項の同意、決定機関でもあります。新市計画、まちつくり総合計画の相談を受け、市長に提案する権利をもち、いわゆる協働の対象でもあります。市は情報提供や質問に答えるのは当然のことです。また活動拠点の提供、財政支援も条例にうたうべき項目です。
自治区が成立していない地域にも丸亀市の場合コミュニティーとそのプラスαの組織で地域の問題を審議していけるようにすることも必要です。
以上のことを15,16条で成文化することを提案します。
17条について。1項のただし書き以降の政策形成などに市民の意見を聞けない緊急を要する場合を具体的に定めること。2項の後半「適当な検討期間」は「相当の検討期間」あるいは「十分な検討期間」とする。現在行われているパブリックコメント、アンケート調査等が十分な情報提供と検討期間をとっていると思えないからです。
18条。審議会等への公募委員の参加は「原則として」ではなく「必ず」と変える。公募委員の数は委員の半数とする。
21条。自治推進委員会は善通寺市型にする。特に5項について公募委員を半数以上とすることを基本条例にうたうこと。
最後にワークショップ参加者と策定委員会および市長との素案についての話し合いの場を作っていただきたい。
行革パブリックコメント
丸亀市は「行政改革大綱(案)」、「行財政改革推進計画(案)集中改革プラン」についてパブリックコメント(市民の意見を聞いて案を最終決定する)を1月4日から18日まで実施しました。趣旨は「簡素で効率的な行財政運営と、さらなる市民福祉・市民サービスの向上を目指して改革に取り組んでいる、そのために案を公表したので市民の皆さんの意見・提案をお願いする」というものです。
私がそのことを知ったのはⅠ月10日からはじまる週です。さっそく資料をもらいに行きました。4種類あって結構難しい表や数字もあって理解するのに時間がかかるものです。改革の柱は八っつあります。①行政の役割の重点化(民間委託、指定管理者の活用、民間資金の導入=PFI=、公共団体つまり水道や競艇などの経営合理化、社協や体協、シルバー人材センターなども合理化、統廃合も。NPOやボランティアに仕事を回して市は身軽になりた)②行政のニーズに迅速的確な対応ができる組織(機構改革のこと)③定員管理および給与の適正化(職員人減らしと賃下げ、福利厚生の見直しも)④人材の育成⑤公正の確保と透明性の向上(情報公開と市民参画)⑥電子自治体の推進(なんでもインターネット)⑦自主性・自立性の高い財政運営の確保(経費の節減合理化、補助金等の整理合理化、公共工事などがあげられているが、集中プランでは使用料・手数料の見直し、負担金、補助金、分担金なども市民生活や町つくりに直結した部分の削減や廃止が目標とされ、件数と金額それぞれ数値で示されている)。最後の⑧が議会の改革です。
この4つの資料を理解するのはなかなかの大仕事でした。
市が示している数値目標をまとめると使用料、手数料の値上げ一億七千万円、補助金などのカット・事業の廃止34件、見直し64件と団体補助金廃止33件、見直し93件でで二億三千万円となります。市民へのサービス低下につながります。これに民間委託や施設譲渡(売り飛ばし)で市民へのサービスが利潤追求を目的にしたもに変わるのですから市民福祉、サービス向上になるとはとても考えられません。この心配が第一です。
そこで私の意見はこうです。「市民の暮らしに直接影響する大きな問題です」。そのことは一月の広報で市長自らが認めています。ですから不十分な情報公開と市民に徹底していないわずか二週間のパブリックコメントで市民がゴーサインを出すことなどはあり得ないことです。わかりやすい資料をつくる。一月十一日の市議会特別委員会に提出した補助金カットの詳細の資料の公表はもちろん、市長が全コミュニティーの説明に行き市民の意見を聞くことを求めます。
綾歌の市民から見ると問題は合併協議の中できめ細かい行政サービス、綾歌町として大事に取り組んできた町つくりの仕事をどう守っていくかが切り返し議論されてきた。そこが次々と反故にされている。
目の前で機構改革の名で綾歌市民センターが三課から二課へ縮小されようとしています。高齢者の外出支援のバスは廃止対象になっています。桜谷聖苑の指定管理者化もあります。
それとは別にいまでている資料中、情報公開について二点指摘しておきます。
①市の広報紙の見直しするのなら配布を自前(自治会まで職員が届け、自治会配布にする)にして経費削減に当てること編集や印刷方法は読みやすさを基本に改善すべきである。
②議会改革のうち議事録の印刷廃止に反対する。インターネットに載せてすむものではない。情報公開に反する。
プロフィール
1936年生まれ。前綾歌町議、丸亀市と合併して失職。丸亀市をよくする、綾歌が住み良いところになることを目的に一人の市民として発言する、行動もするがモットーです。
JCJ(日本ジャーナリスト会議)会員。