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2009年08月19日
八・一五戦争体験を語りつぐ集い
8・15戦争体験を語りつぐ集い。今年で30回を迎え高松市市民文化センター(高松市松島町)で開かれました。高校生がつくった高松空襲を伝えるビデオ、落語家柳家さん八の語り「東京大空襲夜話」に続いて、「戦争をどう伝えるか」をテーマのフォーラム。約百人の参加者からも発言が相次いで真剣に考え合う場となりました。
フォーラムでは高松空襲を子どもたちに伝える会会長・植田正太郎さん、映画「魔法のナイン」制作実行委員会代表・前田真吹さん、ビデオ「今ここにあった現実」を制作した高松高校放送部員・鎌野里里子さんが壇上でまず訴えました。
鎌野里里子さんは「高松空襲を体験した最後の世代、植田さんたちの伝えたいことを生の声受け止められる最後の世代と思う。その思いで取り組んだ」とのべ、植田さんは「伝えるためには語りかけることだ。自分史を言葉にして下さい」と呼びかけました。
前田真吹さんは三六歳、アフガニスタンへ撮影スタッフでいった時にいつ死ぬかわからない子どもたちの姿、戦場の死臭を感じた、今年は八・六に広島へもいった。なかなか事の本質をつかめない失敗もあるが「魔法のナイン(九)」で改憲の動きと9条のことを訴えたいといいます。
フォーラムは壇上も会場の参加者も一体になって「何をどう伝えるか」、熱気を帯びた話しあいになりました。「高松空襲は戦争の最後の被害だ。被害のことだけでなく。それまでに近くの国々にやってきたこと。先祖がやったことを十分に覚えていることが大事だ」「再び加害者になってはいけない。歴史を通して真相を語っていくことが大事だ」「私の父は韓国人。日本は今の政治の中でアジアを不安にしている。9条を貫いてくれればアジアで尊敬される」「私は昭和10年生まれ、疎開先で焼かれた。まちに立ち上る死臭がいまでもこびりついている。いじめにもあい、六畳一間の母子寮で十一人が暮らす毎日だった。何をどう語ればいいのか、いつほっとしたのかもわからない戦後だった。今若い人の努力をとてもうれしく思う」。
「加害者になることはあってはならない。9条をたたかいの武器に、今世界に広がる核兵器をなくする動きを大きくして、戦争ない世界へ」との締めくくりの声におおきな拍手が広がりました。(JCJ香川支部、はねだ鉱造)
投稿者 : 2009年08月19日 19:58